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[クイック設定]に新しいボリュームミキサー ~Dev版「Windows 11」Build 25309でテスト開始
「エクスプローラー」は「WinUI 2」から「WinUI 3」へ内部刷新
2023年3月3日 06:26
米Microsoftは3月2日(現地時間)、Windows 11の最新プレビュー版「Windows 11 Insider Preview」Build 25309(rs_prerelease)を公開した。「Windows Insider Preview Program」のDevチャネルに参加しているユーザーは、「Windows Update」からアップグレード可能。
Build 25309では、[クイック設定]に新しい拡張ボリュームミキサーが追加された。サウンドデバイスの切り替えや空間オーディオのON/OFF、アプリごとの音量調整などが行える。[Windows]+[Ctrl]+[V]キーという新しいショートカットキーも割り当てられているので、従来よりもアクセスが容易になるだろう。
なお、この機能は一部の環境から順次展開される。
そのほかの変更は、以下の通り。
タッチキーボード設定の再導入
Build 25188で初めて導入され、Build 25217で一旦無効化されていたタッチキーボード設定が再び導入された。[時刻と言語]-[入力]設定ページで以下の3つのオプションが選べる。
- Never:ハードウェア キーボードが接続されていなくてもタッチキーボードを表示しない
- When no keyboard attached:デバイスにハードウェアキーボードが接続されておらず、タブレットとして利用されている場合にのみタッチキーボードを表示
- Always:ハードウェアキーボードが接続されていてもタッチキーボードを表示
自動カラーマネジメント(ACM)拡張
昨年10月に一部の特定SDRディスプレイで提供が開始されていた自動カラーマネジメント(ACM)が、一般のSDRディスプレイで有効化される。色が管理されているかどうかに関係なく、正確な色を表示できる。
ACMを有効化するには、「設定」アプリの[ディスプレイ]-[ディスプレイの詳細設定]ページに移動し、ディスプレイを選択して[アプリの色を自動的に管理する]をONにすればよい。
なお、動作には「WDDM 3.0」およびそれ以降に対応するディスプレイドライバーが必要。GPUは以下がサポートされている。
- AMD:「AMD RX 400」シリーズおよびそれ以降、Radeonグラフィックス内蔵の「AMD Ryzen」プロセッサー
- Intel:12世代(Alder Lake)およびそれ以降のCPU、「Intel DG1」およびそれ以降の外付けGPU
- NVIDIA:「NVIDIA GTX 10」(Pascal+)およびそれ以降のGPU
タスクバー検索
OSがカスタムカラーモードに設定されている場合、タスクバー検索のボックス背景が明るくなる。つまり、OSがダークモードであっても、アプリ設定がライトモードであれば、白い検索ボックスとなる。
WinUI3ベースの「エクスプローラー」
一部の環境で「エクスプローラー」を「WinUI 2」から「WinUI 3」へ移行。機能面に変更はないが、内部に「Windows App SDK」を利用した新バージョンとなる。
新しい「エクスプローラー」かどうかは、ツールバーに「ピザ」アイコンがあるかどうかで見分けられる。
また、Build 25300で展開が開始されたものの問題が発見され、一時停止されていた「スナップ レイアウト」の改善はテストが再開された。一方、Build 25281からテストされていた「Windows Spotlight」の強化はいったん取り下げられる。
「Windows Insider Preview Program」は、製品としてリリースされる前のプレビュー版のOSを試すことのできるパイロットプログラム。複数の開発チャネルがあるが、なかでもDev版はもっとも開発初期にあたるものだ。ここで試される機能はあくまでも実験的なもので、製品版に導入されるとは限らない。
なお、Devチャネルのビルドは比較的不安定なので、利用の際は注意。代表的な既知の問題は、以下の通りとなっている。
- 最近のビルドをインストールすると、一部環境でアップデートに想定以上の時間がかかる問題を調査中。問題が発生した場合は、「フィードバック Hub」でログ込みの新規投稿を行ってほしいとのこと
- 一部のAAD参加ユーザーが最新ビルドへアップデートすると、Windowsにサインインするときに「Getting ready for you」画面が表示される。現在調査中
- グループ ポリシー エディターを起動すると「displayName」属性が見つからないというエラーが表示されることがある
一部のArm64デバイスで「Windows Hello」の顔認識でサインインできない問題や、最新のDevチャネルを利用しているにもかかわらず新しいビルドが利用可能であると表示される問題などは解決されているとのこと。