Windows 11 22H2 Moment 4
Windows 11の最新更新でタスクバーに追加される新機能・改善
待望のタスクバーの結合とラベル表示が復活、新しいボリュームミキサーなどにも注目
2023年10月5日 15:41
2023年9月非セキュリティプレビュー更新プログラムで「Windows 11 バージョン 22H2」4度目の大型アップデートがリリースされ、150以上もの新機能が導入された。今回はそのなかでもタスクバーと通知機能に関連するものを紹介する。
[クイック設定]に新しいボリュームミキサー
Windows 11のタスクバー右側にはネットワークとサウンド、バッテリーの状態を示すインジケーターアイコンがあり、クリックすると[クイック設定]パネルへアクセスできる。よく使われるシステム設定がコンパクトにまとめられているので、ぜひ使いこなしてほしい機能だ。
今回のアップデートでは、ここに強化されたボリュームミキサーが追加された。音量スライダー右側のアイコンをクリックすると、オーディオ出力デバイスの切り替えや立体音響(空間オーディオ)のON/OFF、アプリごとの音量調整が可能だ。
ショートカットキーとして[Windows]+[Ctrl]+[V]が割り当てられているので、よく利用する場合は憶えておくとよいだろう。
タスクバーの結合とラベル表示
タスクボタンに関しては、「never combined」モードが追加されたのが目玉。アプリケーションごとにタスクボタンをまとめるかどうか、タスクボタンのラベル(アプリケーションウィンドウのタイトルバーの内容)を表示するかどうかをコントロールできる。
このモードは「設定」アプリの[個人用設定]-[タスク バー]ページで変更できる(タスクバーの右クリックメニューからアクセスするのが簡単でお勧め)。[タスク バーのボタンをまとめラベルを非表示にする]というオプションを、以下の3つから選択可能だ。
- 常時:タスクボタンの結合が常に有効。ラベルも表示されない
- タスク バーに入りきらないとき:タスクボタンがバーからあふれるときだけ、タスクボタンを結合する。それ以外は結合を解除、ラベルを表示する
- なし:タスクボタンの結合を常に解除する。ラベルも常に表示される
なお、このオプションはメインモニターのタスクバーでのみ有効。それ以外のモニターの設定は、その下にあるオプションで指定する。シングルモニター環境ではグレーアウトして操作できないが、マルチモニター環境であれば設定が可能だ。
仮想デスクトップの移動でラベル表示
仮想デスクトップでは、[Windows]+[Ctrl]+左右矢印キーでデスクトップを移動したときに、デスクトップの名前がタスクバーの上にラベル表示されるようになった。また、タッチスクリーンやタッチジェスチャーなどでデスクトップを変更すると、新しいスライドアニメーションが表示される。
タスクトレイの時刻と日付を非表示に
第三次アップデートで秒単位の表示に対応したタスクトレイの時計は、今回のアップデートで非表示にするオプションが導入された。このオプションは「設定」アプリの[時刻と言語]-[日付と時刻]ページでON/OFFが可能。
タスクトレイの時計を右クリックして[日時を調整する]メニューを選ぶと、この設定ページへ直接アクセスできる。
通知機能の改善
通知関連では、通知の有無を知らせるベルアイコンがタスクトレイに追加された。
また、通知トーストで注意がそがれるのを最小限に抑えるため、ユーザーがトーストを閉じる操作を学習し、邪魔と思わしきトーストに関しては無効化を提案するようになった。逆に、フルスクリーンで利用していても表示される緊急または重要な通知に関しては、その場で内容を確認するためのボタンが追加されている。
タスクボタンの右クリックメニューからタスクを終了
開発者向けの機能として、タスクボタンの右クリックメニューから当該プロセスを強制終了する機能が追加された。
ただし、一般のユーザーがカジュアルに使ってしまうとデータ損失などのトラブルを招きかねないため、初期設定では無効。「設定」アプリの[システム]-[開発者向け]ページで明示的に有効化しなければ利用することはできない。
タスクトレイからネットワーク問題を診断
タスクトレイのネットワークアイコンを右クリックすると、[ネットワークの問題を診断する]メニューが利用可能に。選択するとOS標準の「問い合わせ」アプリが起動し、ネットワーク接続に問題がないかを調査してくれる。問題を解決するためのヒントも提示。
これらの新機能は「Controlled Feature Rollout」(CFR)と呼ばれる機能、つまり一部の環境から徐々に機能を展開する仕組みでコントロールされており、初期状態では無効化されている。有効化するには、オプションを手動で有効化する必要がある。「人柱になってもよいので早く試したい」という方は試してみるとよいだろう。
先行導入した環境で大きな問題がなければ、いずれは一般環境にも展開される。OSの安定性を重視するユーザーは、それまで待つとよいだろう。