Windows 11 22H2 Moment 4

Windows 11の最新更新でタスクバーに追加される新機能・改善

待望のタスクバーの結合とラベル表示が復活、新しいボリュームミキサーなどにも注目

[クイック設定]に新しいボリュームミキサー

 Windows 11のタスクバー右側にはネットワークとサウンド、バッテリーの状態を示すインジケーターアイコンがあり、クリックすると[クイック設定]パネルへアクセスできる。よく使われるシステム設定がコンパクトにまとめられているので、ぜひ使いこなしてほしい機能だ。

よく使われるシステム設定がコンパクトにまとめられている[クイック設定]

 今回のアップデートでは、ここに強化されたボリュームミキサーが追加された。音量スライダー右側のアイコンをクリックすると、オーディオ出力デバイスの切り替えや立体音響(空間オーディオ)のON/OFF、アプリごとの音量調整が可能だ。

 ショートカットキーとして[Windows]+[Ctrl]+[V]が割り当てられているので、よく利用する場合は憶えておくとよいだろう。

新しいボリュームミキサー

タスクバーの結合とラベル表示

 タスクボタンに関しては、「never combined」モードが追加されたのが目玉。アプリケーションごとにタスクボタンをまとめるかどうか、タスクボタンのラベル(アプリケーションウィンドウのタイトルバーの内容)を表示するかどうかをコントロールできる。

待望のタスクバーの結合とラベル表示が復活

 このモードは「設定」アプリの[個人用設定]-[タスク バー]ページで変更できる(タスクバーの右クリックメニューからアクセスするのが簡単でお勧め)。[タスク バーのボタンをまとめラベルを非表示にする]というオプションを、以下の3つから選択可能だ。

  • 常時:タスクボタンの結合が常に有効。ラベルも表示されない
  • タスク バーに入りきらないとき:タスクボタンがバーからあふれるときだけ、タスクボタンを結合する。それ以外は結合を解除、ラベルを表示する
  • なし:タスクボタンの結合を常に解除する。ラベルも常に表示される

 なお、このオプションはメインモニターのタスクバーでのみ有効。それ以外のモニターの設定は、その下にあるオプションで指定する。シングルモニター環境ではグレーアウトして操作できないが、マルチモニター環境であれば設定が可能だ。

仮想デスクトップの移動でラベル表示

 仮想デスクトップでは、[Windows]+[Ctrl]+左右矢印キーでデスクトップを移動したときに、デスクトップの名前がタスクバーの上にラベル表示されるようになった。また、タッチスクリーンやタッチジェスチャーなどでデスクトップを変更すると、新しいスライドアニメーションが表示される。

仮想デスクトップの移動でラベル表示

タスクトレイの時刻と日付を非表示に

 第三次アップデートで秒単位の表示に対応したタスクトレイの時計は、今回のアップデートで非表示にするオプションが導入された。このオプションは「設定」アプリの[時刻と言語]-[日付と時刻]ページでON/OFFが可能。

 タスクトレイの時計を右クリックして[日時を調整する]メニューを選ぶと、この設定ページへ直接アクセスできる。

タスクトレイの時刻と日付を非表示に

通知機能の改善

 通知関連では、通知の有無を知らせるベルアイコンがタスクトレイに追加された。

通知の有無を知らせるベルアイコンがタスクトレイに追加

 また、通知トーストで注意がそがれるのを最小限に抑えるため、ユーザーがトーストを閉じる操作を学習し、邪魔と思わしきトーストに関しては無効化を提案するようになった。逆に、フルスクリーンで利用していても表示される緊急または重要な通知に関しては、その場で内容を確認するためのボタンが追加されている。

タスクボタンの右クリックメニューからタスクを終了

 開発者向けの機能として、タスクボタンの右クリックメニューから当該プロセスを強制終了する機能が追加された。

タスクボタンの右クリックメニューからタスクを終了

 ただし、一般のユーザーがカジュアルに使ってしまうとデータ損失などのトラブルを招きかねないため、初期設定では無効。「設定」アプリの[システム]-[開発者向け]ページで明示的に有効化しなければ利用することはできない。

タスクトレイからネットワーク問題を診断

 タスクトレイのネットワークアイコンを右クリックすると、[ネットワークの問題を診断する]メニューが利用可能に。選択するとOS標準の「問い合わせ」アプリが起動し、ネットワーク接続に問題がないかを調査してくれる。問題を解決するためのヒントも提示。

タスクトレイからネットワーク問題を診断
新機能は段階的に展開中

 これらの新機能は「Controlled Feature Rollout」(CFR)と呼ばれる機能、つまり一部の環境から徐々に機能を展開する仕組みでコントロールされており、初期状態では無効化されている。有効化するには、オプションを手動で有効化する必要がある。「人柱になってもよいので早く試したい」という方は試してみるとよいだろう。

 先行導入した環境で大きな問題がなければ、いずれは一般環境にも展開される。OSの安定性を重視するユーザーは、それまで待つとよいだろう。