先取り!Windows 11 2024 Update(24H2)

第2回

「Windows 11 2024 Update」は[クイック設定]フライアウトの改善にも注目

「Windows 11 2024 Update」の[クイック設定]フライアウト

 今秋の正式リリースが予定されている「Windows 11 2024 Update」(バージョン 24H2)の新要素を紹介する本連載。第2回となる本稿では、タスクバーにおける改善を取り上げる。主に[クイック設定]フライアウトにかかわるものだ。

[クイック設定]フライアウト

 [クイック設定]フライアウトはタスクバーの右側、時計の左隣にあるネットワークとサウンドのアイコンをクリックすると現れるパネルで、さまざまな機能をON/OFFしたり、ボリュームをスライダーで調節できる。

 バッテリーが搭載されたデバイス(ノートPCなど)ではデスクトップ環境と若干異なり、タスクバーにはバッテリーアイコンが追加表示される。パネルの内容も少し違って、輝度スライダーやバッテリーインジケーターが加わる。

「バージョン 23H2」(現行)の[クイック設定]フライアウト。輝度スライダーとバッテリーアイコンがないのはデスクトップ環境だから。「バージョン 24H2」と比べると、編集アイコンの有無が大きな違いだ

 「バージョン 23H2」(現行)の[クイック設定]フライアウトには[クイック設定の編集]コマンド(鉛筆アイコン)があり、フライアウトにのせておく機能を自由に追加・削除できた。

「バージョン 23H2」は[クイック設定]フライアウトにのせておく機能を自由に追加・削除できた

 「バージョン 24H2」ではこの機能が簡素化のため廃止され、利用可能なすべての機能がリストアップされるようになる。フライアウトからあふれた機能は、ページの切り替えでアクセスする仕組み。フライアウトの上でマウスホイールを操作するか、右側のスクロールインジケーターをマウスで操作すればよい。

「バージョン 24H2」では[クイック設定]の編集機能は廃止。代わりにスクロールの仕組みが導入された

Bluetooth デバイス検出

 また、[クイック設定]フライアウトにおけるBluetoothデバイスの検出プロセスも改善された。

 [クイック設定]フライアウトのBluetoothコマンドを利用すると接続・未接続のデバイスを一覧したり、新しいデバイスのペアリングが簡単に行える。しかし、「バージョン 23H2」では「設定」アプリの[Bluetooth とデバイス]-[デバイス]ページにある[Bluetooth デバイスの検出]オプションが「既定」にセットされており、一般的でないデバイスタイプは検出されないようになっていた。

[クイック設定]フライアウトで特殊なBluetoothデバイスが検出されない
[Bluetooth デバイスの検出]オプションを「既定」から「詳細」にすると検出される。一般のユーザーがこれに気付くのは難しいだろう

 つまり、ちょっと変わったBluetoothデバイスを接続しようとしても、「バージョン 23H2」では[クイック設定]フライアウトに現れないことがある。[Bluetooth デバイスの検出]オプションを「詳細」に切り替えれば検出されるが、ほとんどのユーザーはこのオプションにたどり着くことができないだろう。

 そこで、「バージョン 24H2」では[Bluetooth デバイスの検出]オプションが廃止された。代わりにBluetoothデバイスのリストを下にスクロールして「すべてのデバイスを表示」をクリックすると、通常は検出されないBluetoothデバイスもリストアップされるようになった。

「バージョン 24H2」では[Bluetooth デバイスの検出]オプションが廃止。より簡素な仕組みに

 「バージョン 24H2」の[クイック設定]フライアウトには[ライブ キャプション]、[省エネ機能](後の回で紹介)といった新しいコマンドが追加されており、[Wi-Fi]ページではアクセスポイントリストのリフレッシュボタンが追加(後の回で紹介)されるなど、既存コマンドの一部も改善されている。ぜひ活用してほしい。

そのほかの変更

 そのほかにも、第1回で触れたように、複数のタブをもつ「エクスプローラー」をタスクバーでライブサムネイルした際、タイトルに「(アクティブなタブ)その他(タブの個数)個のタブ」と表記されるようになった。[Alt]+[Tab]キーによるタスクスイッチでも同様だが、多くの場合は表示が切れて読めないだろう。

複数のタブをもつ「エクスプローラー」は、タスク切り替え時にそれをタイトルに付記