先取り!Windows 11 2024 Update(24H2)

第6回

AIの力で声をより鮮明に ~Bluetooth LE Audio対応も強化される「Windows 11 2024 Update」

「Windows 11 2024 Update」のサウンド設定

 今秋の正式リリースが予定されている「Windows 11 2024 Update」(バージョン 24H2)の新要素を紹介する本連載。第6回となる本稿では、サウンド周りの改善をお伝えする。

Voice Clarity

 「Voice Clarity」は2022年4月に発表されたAI機能で、周囲の雑音や定常騒音をカットし、発言を明瞭に聞き取れるようにするものだ。座っていても、立っていても、歩き回っていても、自分の声をよりクリアに捉えられるだけでなく、他のユーザーが話したり、笑ったりしていても、お互いの発言を聞き取ることができる。

 この機能はこれまで同社の「Surface Laptop Studio」デバイス限定の機能だったが、「バージョン 24H2」ではハードウェアを問わず利用可能になる予定。ただし、有効・無効を切り替えるスイッチなどはないようで、「Teams」や「Phone Link」(スマートフォン連携)、「WhatsApp」などの対応する通信アプリで自動的に有効化されるようだ。

サウンド設定の新しいテストモード

 Windows 11では「設定」アプリのマイクプロパティページでサウンドのテストが行えるが、「バージョン 24H2」ではこの機能が拡張され、オーディオ処理のテストモード(既定、通信)を選べるようになる。状況に応じて、どのようにマイク音声が聞こえるのかを試せるというわけだ。

「設定」アプリのマイクプロパティページ

Bluetooth LE Audio対応の強化

 「Bluetooth LE Audio」は「Bluetooth LE」(Low Energy)の上に構築されたオーディオ技術で、低遅延、低データレートでも高品質なLC3コーデック、マルチストリーム、ブロードキャスト(多人数配信)などが特徴。補聴器への採用も進んでいるようで、「バージョン 24H2」はそれらへの対応も強化される。本格的な普及はまだこれからのようだが、活用に期待したいところだ。

Bluetooth LE Audio補聴器への対応が強化。普及に期待