先取り!Windows 11 2024 Update(24H2)

第4回

「Wi-Fi 7」に対応する「Windows 11 2024 Update」、設定にはうれしい気遣いポイントも

「Windows 11 2024 Update」の[ネットワークとインターネット]設定ページ

 今秋の正式リリースが予定されている「Windows 11 2024 Update」(バージョン 24H2)の新要素を紹介する本連載。第4回となる本稿では、ネットワークの改善を紹介する。

「Wi-Fi 7」への対応

 「Windows 11 Insider Preview」Build 26063(Canary/Dev)以降では「Wi-Fi 7」が展開されており、「バージョン 24H2」にも導入される見込み。ネットワーク関連の機能強化としては、これが目玉となるだろう。

「Wi-Fi 7」対応が「バージョン 24H2」にも導入される見込み

 「Wi-Fi 7」(IEEE 802.11be)は、「Wi-Fi 6」「Wi-Fi 6E」に続く最新の無線規格で、理論上の最大通信速度は46Gbpsにまで達する。実際にはここまでの速度は出ないが、それでも遅延が大幅に短縮され、信頼性、効率性、電源管理が向上するのは大きなメリットだ。

 なお、「Wi-Fi 7」をWindowsで利用するには対応するネットワークカードとアクセスポイントが必要。本格的な普及にはもう少し時間がかかるだろう。

QRコードでWi-Fiのパスワードを

「設定」アプリの[ネットワークとインターネット]ページで保存済みのWi-Fiパスワードを取得

 Windows 11では「設定」アプリの[ネットワークとインターネット]ページで保存済みのWi-Fiパスワードを取得できる。

 他のデバイスをWi-Fiに繋げたいがパスワードがわからない、手元のWindows 11デバイスには保存されていて、自動接続できるのに……といった場面で役立つ機能だが、スマートフォンやタブレットでパスワードを入力したい場合、目で見て写さなければならないのが不便で、あと一歩の改善が望まれていた。

 「バージョン 24H2」ではこれに応え、生のパスワードだけでなくQRコードが表示されるようになった。モバイルデバイスのカメラでこれを読み取れば、パスワードを書き写さなくてもそのままWi-Fiへ接続できる。Wi-Fiネットワークのパスワードを表示するコマンドも、Wi-Fi詳細設定ページの一番目立つところに移され、初見でもわかりやすくなった。

QRコードでWi-Fiのパスワードを取得。スマホのカメラで読み取れば、そのまま接続が完了

ワイヤレスアクセスポイントの更新

 Windows 11では[クイック設定]フライアウトの[Wi-Fi]ページから簡単にWi-Fiへ接続できる。しかし、状況によってはWi-Fiがすばやく検出されず、やきもきすることがあるかもしれない。

 そこで、アクセスポイントの検出を手動で行うボタンが追加された。これをクリックすれば、ワイヤレスアクセスポイントのリストが即座に更新される。

アクセスポイントの検出を手動で行うボタンが追加

そのほかに変更

 そのほかにも、「バージョン 24H2」ではネットワーク関連で多くの改善が行われているが、その多くはセキュリティに関するものだ。「Windows Insider Program」で十分テストはされているが、なかには職場や学校に影響のある変更が含まれているかもしれない。IT管理者は早めの検証を心掛けるべきだろう。