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開発者向けディスクボリューム「Dev Drive」を作成できる「Windows 11」Build 23466がDevチャネルに
邪魔なトーストの無効化の提案、Wi-Fiパスワードの表示など、細かな便利機能・改善も
2023年5月25日 16:50
米Microsoftは5月24日(現地時間)、「Windows 11 Insider Preview」Build 23466をDevチャネルでリリースした。ISOイメージファイルやARM64仮想マシン、対応する開発キット(SDK)もダウンロード可能。このビルドでは「Dev Drive」が作成できるようになっている。
「Dev Drive」は、主にソースコードリポジトリと開発環境(IDE)のプロジェクトファイルを保管しておくための開発者向けストレージボリューム。「Windows 11」で一般的なファイルシステム「NTFS」の代わりに「ReFS」を採用しており、大量のデータを扱えるスケーラビリティとデータ破損に対する高い回復性を備える。
また、「Windows Defender」ウイルス対策の新しいパフォーマンスモードが利用できるのもポイント。ウイルス対策ソフトの負荷でシステムのパフォーマンスを落としたくないが、セキュリティも維持したいといった要望に応えるため、非同期で動作する特別なリアルタイム保護を適用することができる。
「Dev Drive」ボリュームは、「設定」アプリの[システム]-[ストレージ]-[ディスクとボリューム]ページから作成可能。既存ボリュームの空き領域に作成する方法と仮想ディスクドライブ(VHD)を作成する方法のいずれかを選択できるが、最低で50GB以上の容量を指定する必要がある。また、SKUに制限はないが、8GB以上のメモリを搭載するシステムで利用することが推奨されている。
そのほかの変更点は、以下の通り。
- 新アプリ「Windows バックアップ」でバックアップと復元のプロセスを改善。新しいPCのセットアップが容易に
- 音声アクセスを改善。テキストの修正を音声で行えるようになったほか、リストに割り振られた番号で選択するアイテムを指定できる
- 「ナレーター」のナチュラルボイスが中国語に対応
- ユーザーがトーストを閉じる操作を学習して、邪魔なトーストの無効化を提案
- タスクバーのボタンを結合しないモードを初期実装
- 「WinUI 3」ベースの「エクスプローラー」が全面展開。「ピザ」アイコンはなくなる
- 絵文字を調整
- 「Windows セキュリティ」のファイヤーウォールの通知ダイアログが「Windows 11」のデザイン準拠に
- ネットワーク関連の強化。「設定」アプリにはネットワークアダプターの詳細プロパティとインターネットプロパティへのリンクを追加。既知のネットワークのWi-Fiパスワードを表示する手段も
- [開発者向け]設定ページは、「設定」アプリの[プライバシーとセキュリティ]から[システム]へ移動
「Windows Insider Preview」は、製品としてリリースされる前のプレビュー版のOSを試すことのできるパイロットプログラム。なかでもDevチャネルは開発チームのアイデアを試す場となっており、さまざまな新機能に触れることができる。
ただし、ここで試される機能はあくまでも実験的なもので、製品版に導入されるとは限らない。また、製品ビルドに比べると不安定なので、利用の際は注意したい。