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「Steam」アプリがローカルネットワークゲーム転送に対応

インターネットを介さず、LAN内の他のデバイスからインストール・更新。友達間転送も可

ローカルネットワークゲーム転送をサポートした「Steam」クライアントアプリ

 米Valveは3月15日(現地時間)、「Steam」クライアントアプリのアップデートを発表した。このアップデートでは、ローカルネットワークゲーム転送(Local Network Game Transfers)が正式にサポートされている。

 ゲームのサイズは年々大きくなってきており、ゲームを「Steam」のサーバーからダウンロードするのにかかる時間は増加の一途だ。新しく買ったゲームならば初回ダウンロードに時間を要するのは仕方のないことだが、新しいゲーミングPCを買ったときなどは、隣にある古いゲームPCからそのままゲームを移せないかと思うこともあるだろう。インストールしたいゲームが複数あるならなおさらだ。

 今回追加されたローカルネットワークゲーム転送は、この種の問題を改善してくれる可能性がある。同じネットワークに参加するPCから他のPCへ「Steam」ゲームをコピーできるため、インターネット回線を占有せずに済む。ローカルネットワークは一般的にインターネットよりも高速なので、ゲームのインストールやアップデートを高速化できるというメリットもある。

 この機能は設定ダイアログの[ダウンロード]セクションで調整が可能。既定では自分のデバイス間の転送のみが有効化されているが、フレンドとの転送を許可したり、転送そのものを無効化することもできる。家族で同じゲームを楽しんでいる場合は、フレンド間での転送を有効化することでネットワーク帯域を節約できるだろう。

設定ダイアログの[ダウンロード]セクション

 ただし、この機能にはいくつかの制限があるので注意。

  • 両方の「Steam」クライアントがオンラインであり、同じLAN上で互いを発見できる必要がある
  • 両方のデバイスで転送が許可されている必要がある
  • ゲームコンテンツは転送元の「Steam」クライアントがアイドル状態(ダウンロードやゲームが実行されていない場合など)の場合のみ転送できる
  • 転送するゲームは一般にリリースされ、両方の「Steam」ユーザーでプレイできる必要がある(プリロードのゲームは非対応)
  • ゲームを転送する側で、ゲームが最新版である必要がある
  • 「Steam」デスクトップモードで実行されているPCのみがネットワーク転送をホストできる。「Steam Deck」やビッグピクチャーモードのPC、カスタムランチャーはゲームを転送できない