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Windowsで「TLS 1.0」「TLS 1.1」が非推奨に ~2023年9月のプレビュービルドで既定無効

再有効化オプションも用意されるが、あくまで最後の手段

同社のドキュメント

 米Microsoftは8月1日(現地時間)、WindowsクライアントOSで「TLS 1.0」「TLS 1.1」を非推奨とする方針を明らかにした。

 「TLS」(Transport Layer Security)はインターネット通信を暗号化するプロトコルだが、初期バージョンの「TLS 1.0」や「TLS 1.1」はすでに設計が古く、もはや安全なプロトコルとは言えない。そのため、ほとんどのWebブラウザーですでに既定で無効化されている。「Microsoft 365」などのWebサービスでもサポートが打ち切られている。

 そこで、Windowsでも「TLS 1.0」「TLS 1.1」が既定で無効化されるとのこと。まずは2023年9月の「Windows 11 Insider Preview」ビルドでこの変更がテストされ、問題がなければ製品版のOSにも導入される見込みだ。

 ただし、「TLS 1.0」「TLS 1.1」を必要とする組織のため、再有効化するオプションは残される。もっとも、これはあくまでも最後の手段であり、非互換アプリの移行やリプレースが完了するまでの一時的な解決策だ。レガシーバージョンのTLS対応は、将来的に完全削除される可能性があるので注意したい。