やじうまの杜
【まとめ・2023年版】Microsoftが今年「やめる」といったOS機能とアプリ
誰も使ってへん、さすがに古過ぎ(はよ消せ)、大失敗しましたね……など理由はさまざま
2023年12月27日 06:55
「やじうまの杜」では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
Microsoftは最近、Windowsのスリム化を図っているようで、今年は多くのレガシー機能やアプリが「非推奨」(Deprecated)になりました。「非推奨」とはすぐに削除されることはないけれど、もう積極的な開発・メンテナンスは行われていないので、あまり使わないでほしいなぐらいの意味。近い将来の削除もありうるため、代替手段があるなら機を見て移行したほうがよいでしょう。
今回は今年になって「非推奨化」されたOS機能やアプリをまとめ、ユーザーはどう備えればいいのかを探っていきたいと思います。
もはやあまり使われていない機能
鳴り物入りでOSに追加されたものの、思ったよりも使われず、ディスクストレージの肥やしになっている機能というのは少なくありません。また、ストレージの肥やしになっているだけならまだしも、互換性問題を引き起こすため新機能を追加できないといったこともあり得るでしょう。
こうした機能はもはやないほうがマシ。OSから削除されて困る人もあまりいないと思われますので、とく対策も不要でしょう。
- Windows Mixed Reality:対応ヘッドセット・コントローラーでVR/MRの世界に飛び込める素敵機能でしたが、そんなに流行りませんでした
- Microsoft Defender Application Guard:仮想化機能を利用した企業向けのセキュリティ機能で、「Microsoft Office」や「Microsoft Edge」を強力に守ってくれました……が導入はあまり進まなかった模様
- Timeline for Microsoft Entra accounts:「タイムライン」をクロスデバイス同期する機能。Windows 10の目玉機能の一つでしたが、そこまでしたいユーザーはあまりいなかったようです
レガシーな標準アプリ
Microsoftは近年、標準アプリのモダン化に力を入れており、とくに「メモ帳」や「ペイント」といったアプリではデザインのリフレッシュだけでなく、機能の大幅な拡充が図られました。
しかし、一方でなんのテコ入れもないアプリもあります。そうしたアプリも、将来的にはOSから削除される予定です。
- Windows 音声認識(WSR):声でOSを操作するアクセシビリティ機能。後継としてWindows 11 22H2以降に「音声アクセス」が搭載されているのでそちらを使うようにしましょう。ただし、日本語対応はこれから
- ステップ記録ツール(Steps Recorder/psr.exe):エラーの発生状況を記録するツール。後継は「フィードバック Hub」アプリになりそうです
- 「ヒント」(Tips):ほとんど活用されていなかったので、なくなって困る人はあまりいないでしょう
- ワードパッド(WordPad):歴史あるワープロアプリ。惜しむ人も多いが、確かに無料のWeb版「Word」などの方が高機能ではある
- トラブルシューティング ツール(Microsoft Support Diagnostic Tool/MSDT):困ったときにあらわれるが、とくに役に立たないことで余計なヘイトを買っていた機能。「問い合わせ」(Get Help)アプリにリダイレクトされるそうだが、こっちは役に立つのだろうか……?
- Cortana in Windows:「Cortana」さんのお仕事は、完全上位互換の「Copilot」に受け継がれる予定です
アプリのほとんどには代替策がすでにあるので、非推奨化・廃止されても困ることはあまりなさそうです。
古すぎる機能
Windowsは「互換性の鬼」で、四半世紀前のアプリがそのまま動いたりします。しかし、そうした互換性維持の努力は、少なからずデメリットも生んでいます。OSが肥大化・複雑化したり、セキュリティ上の弱点になったり……なかには困る人もいらっしゃるでしょうが、こればっかりは仕方のないことです。影響を受けるユーザーは、機能を諦めるか、代替策への移行を粛々と進めましょう。
- レガシ コンソール モード」(Legacy console mode)
- WebDAV、Computer Browser、Remote Mailslots
- VBScript
- AllJoyn
- TLS 1.0 and 1.1
- Universal Windows Platform (UWP) Applications for 32-bit Arm
なかでも影響が大きそうなのは「VBScript」でしょうか。インストーラーの内部で使われていたり、管理ツールチェーンの一部に組み込まれていたり、意外なところで現役だったりします。できれば無効化した環境を用意して、トラブルが生じないか試し、依存性をあぶりだしたうえで、代替手段への移行を進めたいものです。