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AdobeのAI魔法「Firefly」を搭載した「Adobe Photoshop web版」が正式リリース

生成AIツールをネイティブ統合、7日間の無料トライアル版も提供

「Adobe Photoshop web版」のチュートリアル画面

 米Adobeは9月27日(現地時間)、同社の生成AI「Adobe Firefly」を搭載したWebアプリ「Adobe Photoshop web版」の正式リリースを開始した。同アプリは「Adobe Photoshop」を含むすべての「Adobe Creative Cloud」プランの一部として含まれる。また合わせて、7日間の無料トライアル版も提供する。

 今回のリリースでは、Adobe Photoshopを初めて使うクリエイターのニーズに焦点を当て、ユーザーのエクスペリエンスを合理化。ダウンロードやインストールの必要なく、わずか数クリックでPhotoshopのパワーにアクセスできるようになったほか、どのWebブラウザーからでも「生成塗りつぶし」などのAIツールを利用できる。作成中のドキュメントは、簡単操作でデスクトップ版に移動して作業を続けることも可能だ。

 また、既存のPhotoshopユーザーはもちろん、サブスクリプションに加入していないユーザーでも、ファイルの表示とコメントが可能なリンクを共有し、共同作業に招待できるようになっている。

 「Adobe Photoshop web版」には、Adobe Photoshopの機能の大半を、初心者ユーザーにも使いやすいようにエクスペリエンスを最適化して搭載。例えば、ツールバーに表示されるツール類は、ポートレートの「レタッチ」に使うもの、画像内のオブジェクトの「選択」に関するもの、一発で適用できる「クイックアクション」といったように、ワークフローに基づいてグループ化されている。

 また、ツールバーにはツール名も表示されるので、Photoshopのツールアイコンに不慣れなユーザーでも簡単に操作できるとのこと。

初心者ユーザーにも使いやすいようにエクスペリエンスを最適化

 さらに、すでにデスクトップ版に導入された生成AI機能「生成塗りつぶし」と「生成拡張」は、このWeb版でも利用できる。

 これらの機能は、画像へのコンテンツの追加、領域の追加、コンテンツの削除といった操作が非破壊でできるだけでなく、オリジナル画像の遠近感、照明、スタイルと自動的にマッチングし、それらのコンテンツ変更が行われる。日本語を含む100以上の言語に対応したテキストプロンプトを使ってこれらの機能を駆使すれば、リアリスティックな作品に仕上げることが可能だ。

生成AI機能もネイティブ統合

 なお、「Adobe Photoshop web版」は、現時点でデスクトップ版のすべての機能を備えていない。今後はパッチツール、ペンツール、スマートオブジェクトのサポート、多角形選択ツールといった人気機能の多くを近日中に追加予定とのこと。