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「Mozilla Monitor Plus」が発表 ~個人情報の流出を知らせるだけでなく、奪い返すところまでカバー

まずは米国で、月額8.99米ドルより。知らせるだけの無料版も継続

Mozilla、「Mozilla Monitor Plus」を発表

 Mozillaは2月6日(米国時間)、「Mozilla Monitor Plus」を発表した。かつて「Firefox Monitor」と呼ばれていたフリーツールを拡充し、有償化したもので、無償版「Mozilla Monitor」も引き続き提供される。

 「Mozilla Monitor」(monitor.mozilla.org)は、Webサイトがハッキングされてメールアドレスとパスワードが流出してしまったことをユーザーに伝えてくれるサービスだ。メールアドレスとパスワードの組み合わせを他のWebサイトでも使いまわしていると、アカウントの乗っ取り被害が拡大してしまう恐れがあるが、それを未然に防ぐことができる。

 とはいえ、そのたびに個人データを変更したり、削除するのは多くのユーザーにとって負担の大きい作業でもある。そこで生まれたのが、今回発表された有償サービス「Mozilla Monitor Plus」だ。

 このサービスは、個人データを秘密裏に売買するブローカーサイトからデータを取り戻すのを支援するために設けられたとのこと。メールアドレスやパスワードだけでなく、営利目的で売買されている氏名、現在および以前の自宅住所、電話番号などの個人情報まで取り戻してくれるという。こうした情報には家族の名前、犯罪歴、子供の学区、趣味など、さらに深い情報まで含まれる可能性があり、オンラインでの個人情報の扱いを心配するユーザーにとっては心強いものとなるだろう。

個人情報の流出を知らせるだけでなく、奪い返すところまでカバー

 「Mozilla Monitor」で無料スキャンを行うには、姓名、現在住んでいる市と州、生年月日、メールアドレスといった情報をMozillaに預ける必要があるが、これは暗号化されたうえ、Mozillaのプライバシーポリシーにしたがって厳重に管理される。追加で月額8.99米ドル(年間107.88米ドル)の有料サブスクリプションに加入すれば、毎月のスキャンと個人情報の削除を自動かつ継続的に行ってくれる仕組みだ。

 ただし、当面の間は米国でのみサービスが提供される。また、利用の際は「Mozilla アカウント」(旧称「Firefox アカウント」)が必要。「Firefox」のデバイス間データ同期や「Mozilla VPN」をすでに利用している場合は、そのアカウントがそのまま使える。