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「PowerToys 0.79」が公開、ショートカットにアプリ起動やWebアクセスを割り当て可能に

Microsoftが無償で提供しているパワーユーザー向けユーティリティパック

「PowerToys」v0.79.0が利用可能に

 米Microsoftは1月10日(日本時間)、「Microsoft PowerToys」の最新版v0.79.0を公開した。本バージョンでは、キーボードのカスタマイズツール「Keyboard Manager」が強化。ショートカットキーに「プログラムの実行」と「URI を開く」というコマンドを割り当てられるようになった。

 Windowsアプリの多くは、検索(Find)機能のショートカットキーとして[Ctrl]+[F]キーが割り当てられている。しかし、「Microsoft Outlook」ではこれが転送(Forward)機能に割り当てられており、操作ミスにつながりやすい。検索を行うには[Ctrl]+[E]キーを押さねばならない。

 そんなときに便利なのが、「PowerToys」の「Keyboard Manager」機能だ。これを利用すると、「Outlook」で[Ctrl]+[F]キーを押したときの挙動を[Ctrl]+[E]キーへ入れ替え(再マップ)ることが可能。これで、[Ctrl]+[F]キーの挙動を他のアプリと揃えることができる。

キーボードのカスタマイズツール「Keyboard Manager」

 そのほかにも、「Keyboard Manager」のショートカット再マップ機能では、指定したショートカットキーにテキスト入力を割り当てることが可能。定型文の入力をショートカットキーで行えるようになる。今回のアップデートで「プログラムの実行」と「URI を開く」がサポートされたことにより、たとえば

  • [Windows]+[Alt]+[C]キーで「電卓」(calc.exe)アプリを起動する
  • [Windows]+[Home]キーで「窓の杜」を開く

といったことを簡単に実現できるようになった。この再マップはOS全体に適用するだけでなく、指定したアプリでのみ機能させることもできる。たとえば、上述の[Windows]+[Home]キーは「Microsoft Edge」(MSedge.exe)でのみ有効化するといった設定も可能だ。

ショートカットキーに「プログラムの実行」と「URI を開く」というコマンドを割り当て
ショートカットキーの再マップ編集画面

 そのほかにも、本バージョンでは「Color Picker」のデザインがモダンになった。また、ファイルプレビュー機能「プレビュー」(Peek)では、ドライブのプレビューが可能。ロックされたファイルを開放する「File Locksmith」は、Windows 11環境でファイルの右クリックメニューからアクセスできるようになっている。

Windows 11環境で「File Locksmith」へのアクセスが簡単に

 「PowerToys」は、パワーユーザー向けに提供されているMicrosoft公式のシステムユーティリティ群。Windows 95/XP時代、盛んに行われていた取り組みをWindows 10/11で、しかもオープンソースで復活させたものだ。ウィンドウを決まった位置にすばやく配置できる「FancyZone」、ファイル名を一括変更できるシェル拡張「PowerRename」など、「OSにも標準で備わっていればいいのに」と感じられる便利な機能が多く収録されている。

「OSにも標準で備わっていればいいのに」と感じられる便利な機能が多く収録されている「PowerToys」

 対応OSは「Windows 10 バージョン 2004」以降で、現在「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロード可能。「Microsoft Store」からも入手できる。すでに利用中の場合は、アプリ内蔵のアップデーターで更新可能だ。

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ソフトウェア情報

「PowerToys」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows 10/11
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.79.0(24/02/05)