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Microsoft、プライバシー保護広告「Ad Selection API」のテストを「Edge」で開始

欧州経済地域(EEA)および英国(UK)は対象外

「Microsoft Edge」で「Ad Selection API」の限定オプトインプレビューを開発者向けに開始

 米Microsoftは10月8日(現地時間)、「Microsoft Edge」で「Ad Selection API」の限定オプトインプレビューを開発者向けに開始したと発表した。このAPIは、ユーザーのプライバシー保護と無料で運営されているWebコンテンツ・サービスの広告収益を両立する仕組みとして同社が提案しているものだ。

 Web広告の多くはユーザーの興味を引く広告を掲出して収益を上げるため、サードパーティCookieによるユーザー行動の追跡を行っている。しかし、これは事業者側の自由度が高すぎ、ユーザー側のコントロールが難しく、プライバシー保護の面で大きな問題がある。

 そこでMicrosoftは「Edge」でサードパーティCookieの廃止を進めているが、Web広告の収益に支えられているコンテンツ・サービスへの配慮も必要だ。そこで同社は、ユーザーのプライバシーを犠牲にすることなく、ユーザーの興味を引く広告を掲出する仕組みとして同社は「Ad Selection API」を提案している。

 「Ad Selection API」のプレビューはまず、v130.0.2808.0以降のCanary/Devチャネルへ段階的に展開される。試験機能フラグ(edge://flags#edge-ad-selection-api)を手動で有効化し、テストに参加することも可能だ。また、プライバシー保護した広告のオークションにも、実験機能を試す仕組み「Origin Trial」を通じて参加可能(登録ユーザーのみ)。透明性とユーザーによるコントロールを確保するため、「Edge」に新しい設定画面も追加される。

試験機能フラグ(edge://flags#edge-ad-selection-api)を手動で有効化
「Edge」に新しい設定画面が追加

 ただし、「Ad Selection API」は提供地域が限定されている。今のところ欧州経済地域(EEA)および英国(UK)は対象外だ。