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Google、「AI+拡張現実」のための次世代OS「Android XR」を発表、将来的にはメガネにも
Google Playのアプリも動作、プレビューSDKも提供開始
2024年12月13日 06:30
米Googleは12月12日(現地時間)、拡張現実(XR)デバイス向けの新しいOS「Android XR」を発表した。同日よりデベロッパー向けのプレビュー版ソフトウェア開発キット(SDK)の提供が開始されている。
「Android XR」は新しい「Android」ファミリーの一員で、拡張現実(XR)ヘッドセット――将来的にはメガネでも――で動作するアプリケーションのための基盤だ。昨今のAIの進歩も取り入れており、AIアシスタントの「Gemini」はもちろん、手や目などを使った自然でマルチモーダルな操作も可能となる。
一方で、中身はあくまでも「Android」なので、「Google Play」で提供されているアプリは、基本的にそのまま「Android XR」でも動作する。もちろん、今後はGoogle製のアプリを中心に「Android XR」への最適化も進むだろう。
開発者にとっての利点は、手になじんだ「Android」アプリの開発ツールをそのまま利用できる点にあるだろう。「Android XR SDK」のデベロッパープレビュー版では「ARCore」、「Android Studio」、「Jetpack Compose」、「Unity」、「OpenXR」といったツールが初めからサポートされており、今後登場する「Android XR」デバイス向けのアプリ開発にすぐさま取り掛かれる。
また、「Android XR」はオープンスタンダードへも準拠する。たとえば、「Android XR」搭載の「Google Chrome」はWebXR標準をサポートしており、既存の3D Webコンテンツを生かせる。クロスプラットフォーム API「OpenXR」は「OpenXR 1.1」準拠で、ベンダー拡張によりハンドメッシュや深度テクスチャー、光推定などの追加機能も実装する。そのほかにも、3Dモデルで広く用いられている「glTF 2.0」や、ハイダイナミックレンジ環境向けの「OpenEXR」といった規格をサポートする。