ニュース

Google、「Android 15」を一般公開 ~「Google Pixel」デバイスへの配信が開始

機密性の高いアプリをしまっておける「プライベートスペース」、日本語向けの改善も多数

Google、「Android 15」を一般公開

 米Googleは9月3日(現地時間)、モバイル向け新OS「Android 15」を正式にリリースした。ソースコードはすでに「Android Open Source Project」(AOSP)にプッシュされており、今後数週間以内にサポート対象の「Google Pixel」デバイスへの配信される。今後数カ月以内にはSamsung、Honor、iQOO、Lenovo、Motorola、Nothing、OnePlus、Oppo、realme、Sharp、Sony、Tecno、vivo、Xiaomi などのデバイスでも利用可能になる予定。

 「Android 15」は生産性の向上はもちろん、とくにタブレットや折りたたみデバイスにおけるアプリデザイン、優れたメディアとカメラのエクスペリエンス、直感的なユーザーエクスペリエンスの実現などに力が注がれている。

  • 開発者エクスペリエンスの向上:APIの拡充でアプリの開発生産性が改善
  • タイポグラフィと国際化の改善:日中韓(CJK)フォント対応の拡充、レンダリングの強化
  • カメラとメディアの改善:暗所でのQRコード読み取りなどに使えるローライトブースト、シンセサイザーアプリを仮想MIDI 2.0デバイスとして扱う機能などを追加
  • ユーザーエクスペリエンスの向上:大画面マルチタスクを強化。アプリは既定で「Edge-to-edge」で表示されるように。16KBページサイズのサポートにより、一部デバイスでパフォーマンス向上も見込める
    大画面デバイスのマルチタスクが改善され、たとえばタスクバーを画面上に固定してアプリを素早く切り替えたり、お気に入りの分割画面アプリの組み合わせを保存して素早くアクセスしたりできるように
  • プライバシーとセキュリティの強化:「プライベートスペース」で機密性の高いアプリに追加のセキュリティ
    機密性の高いアプリをしまっておける「プライベートスペース」

 とくに日中韓向けのフォント「Noto Sans CJK」が可変フォントになったり、変体仮名フォントが既定で同梱されるようになるなど、タイポグラフィと国際化の改善は日本語ユーザーにとってもうれしいポイントといえるだろう。

 「Android 15」のポテンシャルを引き出したアプリを開発したい場合は、「Android Studio Koala」に搭載されている移行ツールでターゲットを「Android 15」へ変更するのがおすすめ。ただし、パッケージの停止状態にかかわる挙動が変更されている点や、従来の絵文字フォントファイル(NotoColorEmojiLegacy.ttf)が削除されている点などには注意したい。