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「クリップボードの画像を文字として貼り付け」も可能に!“高度な AI”を追加した「PowerToys 0.87」が公開

「New+」はWindows 10に対応、“翻訳してファイル保存して”といった複雑な命令もお任せ

「PowerToys」v0.87.0が利用可能に

 米Microsoftは12月17日(日本時間)、「Microsoft PowerToys」の最新版v0.87.0を公開した。「PowerToys 0.87」では、AIを活用したクリップボード拡張ユーティリティ「Advanced Paste」がさらに強化。[高度な AI を有効にする]という新しいオプションが導入されている(Advanced AI)。

AIを活用したクリップボード拡張ユーティリティ「Advanced Paste」に[高度な AI を有効にする]という新しいオプションが導入

 「Advanced AI」は、通常の「Advanced Paste」ではカバーできない高度なAI処理を有効化するオプションだ。具体的には、以下のようなことが可能となる。

  • 画像に代表される非テキスト入力を扱う
  • ファイルのような非テキスト出力を生成する
  • 複数の変換を繋げる(チェーン)
  • 意味のあるエラーメッセージを生成する

 つまり、 「クリップボードの画像からOCRでテキストを読み取り、フランス語に翻訳して、結果をテキストファイルとして保存する」 といった指示も適切に解釈し、実行するようになる。あいまいな命令も受け付けるとのことで、「(クリップボード画像を)フランス語に翻訳し、TXTファイルとして保存」でも同じことが実現できるとのこと。

「Advanced AI」の利用中は、専用のアイコンが表示される。筆者の環境ではうまく動作しなかったが、通常の「Advanced Paste」ではカバーできない高度なAI処理が可能となる

 デメリットは、通常の処理よりも「OpenAI」のAPIを消費することがある点だ。バックグラウンドで何度も問い合わせが発生すれば、それに応じた料金がかかる。

 そのほかにも、本リリースサイクルでは以下の改善が行われている。

  • 「ワークスペース」が「プログレッシブ Web アプリ」(PWA)に対応
  • 新しいウィンドウを作成する代わりに既存のウィンドウを移動する新機能を「ワークスペース」に追加
  • 「マウス ジャンプ」にポップアップをカスタマイズする機能
  • 「New+」がWindows 10で動作するように
  • 「Quick Accent」でUIに表示する文字セットを選択できるように

 「PowerToys」は、パワーユーザー向けに提供されているMicrosoft公式のシステムユーティリティ群。Windows 95/XP時代、盛んに行われていた取り組みをWindows 10/11で、しかもオープンソースで復活させたものだ。ウィンドウを決まった位置にすばやく配置できる「FancyZones」、ファイル名を一括変更できるシェル拡張「PowerRename」など、『OSにも標準で備わっていればいいのに』と感じられる便利な機能が多く収録されている。

 対応OSは「Windows 10 バージョン 2004」以降で、現在「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロード可能。「Microsoft Store」からも入手できる。すでに利用中の場合は、アプリ内蔵のアップデーターで更新可能だ。

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ソフトウェア情報

「PowerToys」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows 10/11
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.87.0(24/12/17)