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「ZoomIt」を統合した「PowerToys 0.88」 ~人気のSysinternalsツールが仲間入り
一方で「ビデオ会議のミュート」(Video Conference Mute)は廃止
2025年1月29日 08:43
米Microsoftは1月29日(日本時間)、「Microsoft PowerToys」の最新版v0.88.0を公開した。「PowerToys 0.88」では、既報の通り「ZoomIt」が統合された。
「ZoomIt」は、Microsoftの一部門Windows Sysinternalsで提供されているフリーのプレゼンテーション補助ツール。タスクトレイに常駐し、ホットキーでデスクトップを拡大・縮小、注釈の書き込み、カウントダウンタイマー、デスクトップの録画、あらかじめ用意した台本通りキーを送信するデモタイプなどの機能を利用できる。
オリジナルの「ZoomIt」は歴史のあるツールで、ユーザーインターフェイスが古臭く感じられることがある。しかし、「PowerToys」に統合された「ZoomIt」は設定画面がモダンになっており、日本語に翻訳された機能説明も付与されている。UIが英語のみのオリジナルに苦手意識を感じていたユーザーも、これならば使いこなせるのではないだろうか。ショートカットキーはオリジナルを尊重した設定になっているが、これも自分好みにカスタマイズが可能。
ただし、スタンドアロン(単体利用可能)のオリジナル版「ZoomIt」との共存はできないので注意したい。「PowerToys」内蔵の「ZoomIt」を有効にする際は、オリジナルの「ZoomIt」をあらかじめ終了しておく必要がある。
また、初めて利用する際「ZoomIt」のエンドユーザーライセンス契約(EULA)に同意する必要があるが、このダイアログが「PowerToys」設定画面の背面に移動してしまうことがあった。設定画面のトグルスイッチをONにしても「ZoomIt」が有効にならない場合は、ダイアログが隠れていないか注意したほうがよいだろう。
そのほかにも、本バージョンでは「ビデオ会議のミュート」(Video Conference Mute)が廃止された。この機能は2022年11月から非推奨とされていたが、とうとう削除される。
「PowerToys」は、パワーユーザー向けに提供されているMicrosoft公式のシステムユーティリティ群。Windows 95/XP時代、盛んに行われていた取り組みをWindows 10/11で、しかもオープンソースで復活させたものだ。ウィンドウを決まった位置にすばやく配置できる「FancyZones」、ファイル名を一括変更できるシェル拡張「PowerRename」など、『OSにも標準で備わっていればいいのに』と感じられる便利な機能が多く収録されている。
対応OSは「Windows 10 バージョン 2004」以降で、現在「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロード可能。「Microsoft Store」からも入手できる。すでに利用中の場合は、アプリ内蔵のアップデーターで更新可能だ。
ソフトウェア情報
- 「PowerToys」
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- Windows 10/11
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.88.0(24/12/17)