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コピペついでに動画・音声をフォーマット変換 ~「PowerToys 0.89」がリリース

クリップボード貼り付けを強化するツール「Advanced Paste」に実装

「Microsoft PowerToys」v0.89.0がリリース

 米Microsoftは3月5日(日本時間)、「Microsoft PowerToys」の最新版v0.89.0を公開した。「PowerToys 0.89」の目玉は、以前にもお伝えしたメディアファイルのフォーマット変換(トランスコード)機能だ。

 この機能は「Advanced Paste」に実装されており、わざわざ専用のトランスコードツールを用意しなくても、「PowerToys」さえあれば以下の手順で気軽にフォーマット変換が行える。

メディアファイルをクリップボードへコピーして、[Windows]+[Shift]+[V]キーで「Advanced Paste」を呼び出し、トランスコードコマンドを選択
  1. メディアファイルをクリップボードへコピー
  2. フォルダー(デスクトップでも可)などを選択
  3. [Windows]+[Shift]+[V]キーで「Advanced Paste」を呼び出す
  4. ポップアップにあるトランスコードコマンドを選択。ショートカットキーも利用可能
  5. トランスコードされたファイルが貼り付けられる

 トランスコード処理には内部で「Windows.Media.Transcoding」APIが用いられており、さまざまなマルチメディアファイルを.mp3や.mp4(H.264/AAC)へ変換可能。動画ファイルから音声を抜き出して.mp3ファイルとして保存するといったことも行える。

 なお、「Advanced Paste」はクラウドAIとの連携も可能だが、トランスコード処理はすべてローカルで実行され、AIは利用されないとのこと。

貼り付け時にさまざまな加工が行える「Advanced Paste」。AIとの連携も可能

 そのほかにも、本バージョンでは「.NET 9」へ更新後にサムネイルの読み込み処理でクラッシュする問題などが修正された。スクリーンリーダーへの対応改善をはじめとするアクセシビリティの強化も行われている。

 「PowerToys」は、パワーユーザー向けに提供されているMicrosoft公式のシステムユーティリティ群。Windows 95/XP時代、盛んに行われていた取り組みをWindows 10/11で、しかもオープンソースで復活させたものだ。ウィンドウを決まった位置にすばやく配置できる「FancyZones」、ファイル名を一括変更できるシェル拡張「PowerRename」など、『OSにも標準で備わっていればいいのに』と感じられる便利な機能が多く収録されている。

 対応OSは「Windows 10 バージョン 2004」以降で、現在「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロード可能。「Microsoft Store」からも入手できる。すでに利用中の場合は、アプリ内蔵のアップデーターで更新可能だ。

ソフトウェア情報

「PowerToys」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows 10/11
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.89.0(25/03/05)