ニュース
「Thunderbird」がメールやストレージを含む有料クラウドサービスを提供へ
「Thunderbird Pro」と「Thundermail」を発表。提供開始時期や料金については未発表
2025年4月8日 16:18
、オープンソースのメールソフト「Thunderbird」の開発チームは4月4日(現地時間)、メールサービス「Thundermail」と有料クラウドサービス「Thunderbird Pro」を発表した。提供開始時期や料金については発表されていない。「Thundermail」は、現在ベータテストの待機リストにサインアップ可能。
「Gmail」や「Microsoft 365」のようなクラウドサービス「Thunderbird Pro」
「Thunderbird Pro」は、「Thundermail」に加えて、ファイル共有サービス「Thunderbird Send」、スケジュールツール「Thunderbird Appointment」、AI機能の「Thunderbird Assist」を備える。「Gmail」や「Microsoft 365」のようなクラウドサービスのオープンソースな代替になるのが目標だ。
Thundermail
メールサービス「Thundermail」は、Thunderbied独自のドメイン「thundermail.com」または「tb.pro」を使ったメールアドレスを作成できるほか、独自ドメインを取得して使用することも可能。Webブラウザーのほか、アプリの「Thunderbird」や他社のメールクライアントでも使用できる。また、カレンダーと連絡先の共有も可能だ。
提供開始後は、しばらくは有料のサブスクリプションとして提供予定としているが、将来的には限定的な無料プランも検討されている。
Thunderbird Send
「Thunderbird Send」は、エンドツーエンドで暗号化されたファイル共有サービス。大容量のファイルをサービスにアップロードし、それらのファイルをダウンロードするためのリンクをほかのユーザーと共有できる。Mozillaによると、かつて提供していたサービス「Firefox Send」の“生まれ変わり”として、ファイル共有をより直接的に行えるように構築したとしている。
Thunderbird Appointment
「Thunderbird Appointment」は、ユーザーとのアポイントメント予約ができるツール。スケジュールを公開リンクで共有し、カレンダーへのアポイントメントを登録してもらう機能などを備える。
Thunderbird Assist
「Thunderbird Assist」は、Flower AIとの提携により開発された実験的なツール。AIは原則ローカル上で実行され、ローカル実行に十分な性能がないデバイスでは、プライベートなリモート処理ができる「Flower Confidential Remote Compute」を利用するとしている。具体的な機能の詳細については明らかにしていないが、プライバシーに配慮した設計にするため、ユーザーの情報を使ってAIをトレーニングすることはないとのこと。