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エクスプローラー代替アプリの最右翼「Files」が大幅アップデート ~約2年ぶり

2つのフォルダーを並べて使えるデュアルペインモードを改善、「Google Chrome」でおなじみのオムニバーなど

「Files」v4.0

 モダンなスタイルが魅力の高機能ファイラー「Files」が9月3日(日本時間)、v4.0へとアップデートされた。2023年11月以来、約2年ぶりのメジャーバージョンアップとなる。

 「Files」は、Windows 11のデザイン言語「Fluent Design System」に準拠したファイル管理ソフト。「Git」の統合、「Visual Studio Code」などでもおなじみの「コマンド パレット」ファイル検索ツール「Listary」との連携フォルダーごとの壁紙設定といった、OS標準の「エクスプローラー」にはない機能を数多く取り揃えているのが魅力だ。

OS標準の「エクスプローラー」にはない魅力的な機能を数多く取り揃えているのが魅力

 「Files v4.0」における変更は多岐にわたる。まず、アプリアイコンが新しくなった。色彩豊かで、他の「Fluent Design System」準拠アイコンともマッチする。

色彩豊かになったアプリアイコン

 次に、「Google Chrome」でおなじみのオムニバーが導入された。アドレスバーと検索ボックスを兼ねており、フォルダーナビゲーションとファイルの検索をシームレスに切り替えることが可能。「コマンド パレット」も統合されており、ここから各種コマンドも実行できる。

アドレスバーと検索ボックスを兼ねたオムニバー。「コマンド パレット」も統合

 そのほかにも、多くの機能追加と改善が行われた。主な変更点は以下の通り。

  • 2つのフォルダーを並べて表示できるデュアルペインモードの改善
    ・[Ctrl]+[Shift]+[S]キーでの切り替えが可能
    ・[全般]設定画面に専用セクションを導入
    ・新しいペインが現在のパスで開かれるように
    ・[Split pane]メニューの改善
  • フィルターと検索の分離
    ・検索([Ctrl]+[F])は「Windows Search」を用いてシステムワイドに実行される
    ・フィルター([Ctrl]+[Shift]+[F])は現在のフォルダーコンテンツに対して適用される
  • 開発者ツールと「Git」統合
    ・統合開発環境(IDE)を開くコマンドに任意のコードエディターを割り当て可能に
    ・「GitHub」のURLをファイル画面へドラッグ&ドロップすると、リポジトリをクローン。進捗状況は「ステータス センター」に表示される
  • クラウドドライブ対応の拡充
    ・「MagentaCLOUD」、「Sync」、「OX Drive」を新たにサポート
    ・「OneDrive」の利用状況がWindows 11環境の[プロパティ]ダイアログに
  • ファイルの[プロパティ]ダイアログ
    ・[ハッシュ値]タブですばやくハッシュチェック
    ・[署名]タブでデジタル署名を確認
  • 列ビューの幅がファイル名に合わせて自動調整されるように
  • ステータス センター
    ・設定画面でアイコンの表示方法をカスタマイズ
    ・「ステータス センター」を開くと通知バッジがクリアされる
    ・フォントインストールの進捗を表示できるように
  • [操作](Actions)設定ページのウィンドウサイズ調整。検索ボックスも追加
  • 書庫ファイル
    ・「7-Zip」v25.01へ更新
    ・新規書庫ファイルのエンコードが既定でUTF-8に
    ・書庫ファイルを抽出する際、エンコーディングを自動検出するように
  • ファイルサイズの単位を「MiB」と「MB」で切り替え可能に
  • サイドバー
    ・[設定]ボタンがアドレスバーからサイドバー下部に
    ・[設定]ボタンの右クリックで、設定を保存するJSONファイルを直接開く
    ・サイドバーの項目をすべて非表示にしたとき、代わりにプレースホルダーコンテンツを表示
  • リリースノートをタブで開くように
  • 260文字を超える長いファイルパスを実験的にサポート
[Split pane]メニュー
「GitHub」のURLをファイル画面へドラッグ&ドロップすると、リポジトリをクローン。進捗状況は「ステータス センター」に表示される

 「Files」は現在、公式サイトから無料でダウンロード可能。すでに利用中の場合は、ツールバーのアップデート通知から更新できる。プロジェクトを支援したい場合は、「Microsoft Store」から購入するのがおすすめ(税込み1,150円)。「GitHub Sponsors」から寄付することもできる。

ソフトウェア情報

「Files」
【著作権者】
Files Community
【対応OS】
Windows 10 バージョン 20H1以降(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎、Microsoft Storeから購入して開発を支援することも可能)
【バージョン】
4.0(25/09/03)