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Microsoft、Ignite 2025で発表された「Microsoft Teams」のアップデートまとめを公開

TeamsとCopilotのチャット、チャネル、会議が統合

2025年度のMicrosoft Igniteのアップデートまとめが公開

 米Microsoftは11月19日(現地時間)、Microsoft Ignite 2025で発表された「Microsoft Teams」のアップデート内容を公開した。

TeamsにCopilotが統合

 「Microsoft Teams」のCopilotがチャット、チャネル、会議で統合される。これにより、CopilotがTeamsのチャット履歴、会議の議事録、カレンダーのコンテンツから要約を生成したり、メッセージを書き換えたり、関連する洞察を抽出することが可能。この機能はチャットとチャネルが一般提供されており、会議向けにはパブリックプレビューとして展開されている。

Copilotがチャット、チャネル、会議で統合

Copilotでの会話を他のユーザーと共有

 Copilotとの会話にほかのユーザーを招待し、グループチャット化できるようになる。また、Copilotとのチャットから一部のメッセージだけを転送できるほか、既存のグループチャットにCopilotを追加して調査、草稿作成、調整、タスクなど依頼することも可能。この機能は、現在パブリックプレビューで利用できる。

チャネルエージェント機能の強化

 AIエージェントに@メンションで依頼することで、プロジェクトの進捗状況をまとめて把握できる「ステータスレポート」として全ユーザーのチャネルに投稿できるようになる。また、AIエージェントに目標と期限を共有し、「Microsoft Planner」に追加できる期日付きのタスクリスト「ワークバックプラン」を自動的に作成する機能も追加される。これらの機能は現在パブリックプレビュー中だ。

AIエージェントによるステータスレポートの作成

外部コラボレーション機能の強化

メールでTeamsのチャットへの招待

 中小企業のユーザーは、外部のTeamsを利用していない相手のメールアドレスを入力し、チャットへの招待を送信できる。招待された相手は、組織のメンバーと同じように返信したり通話可能だ。同機能はゲストアクセスフレームワークに基づいているため、管理者は外部アクセス ポリシー、多要素認証、組織のコンプライアンス設定により制御できる。

外部チャットでファイル/Loopコンポーネント共有が可能に

 外部とのチャットでファイルやLoopコンポーネントが共有可能になる。送信前に権限を変更することも可能。この機能はデフォルトでOFFになっているため、管理者が必要に応じて設定から有効にすることができる。

外部ユーザーの「信頼インジケーター」を表示

 外部ユーザーを含むチャットに信頼インジケーターが表示され、セキュリティと透明性が向上。インジケーターでは、既知外部ユーザー-、未知の外部ユーザー、ゲスト、未確認のいずれかであることが確認できる。

アカウントの切り替えが不要に

 アカウントを切り替えずに、複数のテナントに属するアカウントからの通知確認やチャット返信ができる。テナントを左ペインにピン留めして素早くアクセスすることも可能だ。

複数のテナントに属するアカウントからの通知確認やチャット返信が可能に

管理者プリセット

 Teams管理センターの外部コラボレーションセクションに新しい概要ページが追加され、管理者は外部とのコラボレーション設定を確認・変更できる。変更時は、オープンまたはコントロールされたプリセットモードを選択、または設定をカスタマイズすることが可能。

外部コラボレーションセクションの新しい概要ページ

 これらの機能も現在パブリックプレビューとして利用可能。

その他のTeamsアップデート機能

  • チャット、通話、カレンダー、アクティビティなどを別ウィンドウで表示可能に(パブリックプレビュー)
    チャット、通話、カレンダー、アクティビティなどを別ウィンドウで表示
  • 転送されたメッセージに元のチャットへのリンクが自動的に付与される
    転送されたメッセージに元のチャットへのリンクを付加
  • 設定メニューに検索バーを追加
    設定メニューの検索バー
  • チャットやチャネルから共同作業スペースに直接接続できる
    共同作業スペース
  • チャットやチャンネルリストのセクション名に絵文字を利用可能に
    セクション名に絵文字を利用可能
  • チャネルエージェントが「Asana」、「Atlassian」、「GitHub」などの外部サービスと連携し、ワークフローが実行できる
    チャネルエージェントが外部サービスと連携
  • 管理センターで未認定・発行元未証明アプリとエージェントのセキュリティ情報も確認可能に
    管理センターで未認定・発行元未証明アプリとエージェントのセキュリティ情報も確認
  • グループチャットでEntra認証を使用したエージェントやボットの権限付与が可能
    グループチャットでEntra認証を使用してエージェントやボットの権限を付与
  • 管理センターでアプリの権限リスク評価と特権レベルを表示
    管理センターのアプリ権限リスク評価と特権レベル表示
  • セキュリティ認証ベースのフィルターにより、コンプライアンスに基づいたアプリやエージェントのフィルタリングが可能に
    セキュリティ認証ベースのフィルター
  • 開発者向けにモバイルアプリのパフォーマンス指標と改善ガイダンスを提供
  • 開発者ポータルのエージェント分析とアプリ検証の機能強化
  • ファシリテーターの機能強化
  • AI生成による要約メモをプリセットやオリジナルのテンプレートで表示
    AI生成による要約メモのテンプレート
  • 組織オリジナルのリアクションアイコンを使用可能に(プライベートプレビュー)
    オリジナルのリアクションアイコン
  • macOS標準の画面共有ピッカーをサポート
  • タウンホール機能の強化
  • Android版Teams Roomsでタウンホールの発表者が発表者ビューを参加者に表示させながらすべての操作を制御可能に
  • タウンホールの主催者はプレゼンターの配信状況(品質、接続など)を表示可能に
    配信状況を表示
  • TeamsのイマーシブイベントがMeta Quest VRヘッドセットから参加可能に
  • Teams Phoneでの通話後にCopilotで通話の概要と分析を生成可能に
  • 共有回線の保留通話をモバイル端末で再開できるように。インジケーターで現在応対中のメンバーを確認可能
  • iPhoneでTeamsをデフォルトの通話アプリとして設定可能に
  • サードパーティ製ISVコンプライアンス録音ソリューションをコールキューレベルで動作させ、ポリシーベースの録音を容易に適用可能に
  • 管理タスクの効率化や設定推奨を行うTeams管理センター向けCopilotが登場
  • AIサポートによる管理タスクの簡素化とワークフロー自動化(近日中にTechnology Adoption Programにリリース)
  • 管理者は、管理センターからトラブルシューティングフローを活用して、会議や通話に関する問題を迅速に診断・解決できる(パブリックプレビュー)
  • 管理センターで最適化されていないVDI設定が原因の品質問題を監視し、対策を支援する(パブリックプレビュー)
  • 独自ドメインのなりすましをリアルタイムで検出し警告(パブリックプレビュー)
  • Amazon WorkSpaces での Teams 最適化のための新しいVDIソリューションを導入(パブリックプレビュー)
  • 実行ファイルなどの危険なファイルタイプを自動検出・ブロック
  • 悪意のあるURLを検出し警告、フィッシング攻撃から保護
  • セキュリティアラートの誤検知の報告が可能に
  • Windowsのタスクバーボタンからジャンプリストで主要なTeamsアクションへ素早くアクセス可能に
  • macOSのメニューバーから予定されている会議の表示と参加が可能
  • macOSのSpotlightおよびショートカットと連携し、チャットや会議を素早く開始できる
  • macOS 15(Sequoia)でネイティブピッカー統合による画面共有が可能に
  • Teams BYOD Onboarding Wizardから個人デバイスの現場導入を簡素化
  • 管理センターのFrontline Hubで新機能をテスト導入し、状況を容易にモニタリング可能