レビュー

Windows 10でもタスクバーボタンを中央寄せ! タスクバーカスタマイズツールの決定版

タスクバーの縦配置やマルチモニター環境にも柔軟に対応する「TaskbarX」

「TaskbarX」v1.7.8.0

 Windows 11ではタスクバーのボタンが中央寄せになっており、これまでと違った雰囲気を味わえる。Windows 10までのOSに慣れ親しんだユーザーからはあまり評判がよくないが、デスクトップ左下端に視線が集中しがちという問題が解消されているほか、タブレットやワイドモニターでの使い勝手がよいこともあり、(従来OSに比べカスタマイズ性に著しく欠ける点を除けば)けっして悪いデザインではない。とはいえ、みんながみんなWindows 11に移行できるわけではない。Windows 10で新しいタスクバーを体験できる方法はないものだろうか。

 かつては「CenterTaskbar」というフリーソフトがあったが、2022年にプロジェクトがアーカイブされてしまった。現在もメンテナンスされているアプリとしては、「TaskbarX」がもっとも高機能なもののようだ。ちなみに、このアプリは以前「Falcon10」「FalconX」いう名前で提供されていた(作者も同じ)。カスタマイズが好きなWindows 10ユーザーならば耳にしたことがあるかもしれない。

 「TaskbarX」(TaskbarX.exe)はバックグラウンドで動作する仕組みとなっており、アプリの起動や停止、再起動、カスタマイズなどは専用の設定アプリ(TaskbarX Configurator.exe)で行う。タスクバーのボタンを中央寄せにするのが基本機能だが、半透明・ぼかし・アクリルなどのスタイル、タスクボタンが追加・削除されたときのアニメーションなどもきめ細かくカスタマイズできるのが売りだ。アニメーションは「なし」を含めて42種類あり、なるべくシステムのパフォーマンスを損なわない設計になっている。

タスクバーのボタンを中央寄せに。アプリは専用の設定画面で起動・停止・再起動が可能だ
スタイルやアニメーションのカスタマイズも柔軟に行える

 さらに、タスクバーの縦配置やマルチモニター環境にも対応。完全とは言わないまでも、さまざまなタスクバー設定に柔軟に対応してくれるのも魅力だ。細かいオフセット調整も可能なので、万が一ボタンがかぶって使いづらかったり、余白が足りなくて操作ミスを引き起こしてしまう場合でも対応できる可能性がある。

タスクバーの縦配置やマルチモニター環境にも対応

 そのほかにも、[スタート]アイコンのカスタマイズ(GUIはなし)やコマンドライン引数の指定が可能。設定をレジストリに残さず、アプリを停止またはアンインストールすれば元のタスクバーへ手軽に戻せる設計になっているので、気軽に試してみるとよい。

 なお、本ソフトは基本的にWindows 10専用だ。また、「GitHub」で公開されているバイナリであれば無償だが、開発継続のための寄付を募っている。「Microsoft Store」から230円(税込み)で購入すれば開発を支援できる上、自動更新の恩恵を受けることができる。もし気に入ったら「Microsoft Store」からの購入をお勧めする。

ソフトウェア情報

「TaskbarX」
【著作権者】
Chris Andriessen 氏
【対応OS】
Windows 10
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
1.7.8.0(22/10/04)
「TaskbarX」Microsoft Store版
【著作権者】
Chris Andriessen 氏
【対応OS】
Windows 10
【ソフト種別】
ダウンロード販売 230円(税込み)
【バージョン】
1.7.8.0