Blender ウォッチング
「Blender」で制作した3Dキャラクターをブラッシュアップ! まずは手軽に口を追加
2023年4月21日 14:54
本連載では、無料の高機能3Dモデリングツール「Blender」の使い方や関連情報を幅広くお伝えします。
さて、今回は何事もなかったかのようにキャラクター制作のチュートリアルを再開します。以前のおさらいとして、口を作ってマテリアルを割り当てましょう。
今回から「Blender 3.5」を使用しますが、恐らく他のバージョンでも変わりはないはずです。
作業ファイルについて
前回終了時の作業ファイルが下のリンク先からダウンロードできます。ご利用ください。今回は前回最後に少し解説していた「しっぽ」と「脚のIKターゲット」もついています。
※Webブラウザーによってダウンロードがブロックされる場合がありますが、右クリックメニューからファイルの保存を行い、警告が表示されても[継続]などの項目を選択して保存してください。
準備
実際に口を作る作業の前に、作業をスムーズに進めるための準備をしておきます。
アーマチュアオブジェクトをレスト位置に
もし完成後にポージングさせていた場合は、編集の前に「アーマチュアオブジェクト」が選択中であることを確認後(もちろん未選択なら選択して)、[プロパティエディター]の[アーマチュア]タブから[レスト位置]ボタンをクリックして静止位置にしておいてください。
キャラクターメッシュオブジェクトを編集モードに
キャラクターのメッシュオブジェクトを編集できるように選択します。
- 一番上の[レイアウト]タブをクリックし、ワークスペースを切り替えます。
- キャラクターの「メッシュオブジェクト」をクリックして選択します。
さらに、[モデリング]ワークスペースへ切り替え、編集しやすいように表示を調節しましょう。
- [モデリング]タブをクリックします。
- 3Dビューポート右上の方にある[透過表示]アイコンをOFFにします(下図参照)。
- すぐ右の「ナビゲーションギズモ」の「暗い緑の球」(-Y)をクリックし、「フロントビュー」にします。
マウスホイールや「虫眼鏡」、「手のひら」アイコンで、ある程度大きく表示しておくと作業がしやすいです。
口の作成
口は以前に目の作成で使用した「ナイフ」ツールで作成します。
- ツールバーから[ナイフ]ツールに切り替えます。
- 中央から少し左側の図の位置からクリックし、図のようにクリックしてカットし、最後に[Enter]または[スペース]キーを押します。
[ナイフ]ツールで切った「辺」を移動して口を開かせます。
- [移動]ツールに切り替えます。
- 口の中央の「辺」を選択します(ナイフツール使用後なので「辺選択モード」になっているはすです)。
- 「ナビゲーションギズモ」のドラッグや「ホイールドラッグ」でビューを回転し、斜め横からの視点にします。
- [緑の矢印]をドラッグし、辺を後ろに移動します。
口のマテリアル設定
以前に目に設定したように、口の中もマテリアルを設定して赤くします。まずは口の中を選択しましょう。
- 一番上の[シェーディング]タブをクリックしてワークスペースを切り替えます。
- 3Dビューポート左上から「編集モード」に切り替えます。
- 先ほど移動した辺が選択中のままですので、そのまま[選択]メニューから[選択の拡大縮小]-[拡大]を実行します。
次に選択した「面」のマテリアルを追加します。
- 下の[シェーダーエディター]のヘッダーの[スロット1]をクリックし、ポップアップ内から[+]ボタンをクリックします。
- 新規スロットが追加されますので、[割り当て]をクリックします。
- ヘッダーのすぐ右にある[新規]ボタンをクリックします。
- 下に出現した「プリンシプルBSDF」ノードの[ベースカラー]の右のボタンをクリックし、赤色を設定します。
ちなみに今回は「クリース」の設定はしません。
(おまけ)アンビエントオクルージョンの設定
なんだか口の中や耳などがあまり凹んでいる感じがしないように感じる方もいるのではないかと思います。そこで「アンビエントオクルージョン」を設定してみましょう。
アンビエントオクルージョンとは、周囲からくる光によってできる影のことです。例えば壁の隅や、車の下など、あまり影がはっきりしない状態でもできるのが特徴です。設定することで、立体感が補強されます。
[プロパティエディター]の上から2番目の[レンダープロパティ]タブ(デジカメアイコン)をクリックし、[サンプリング]-[アンビエントオクルージョン]のチェックをクリックします。
終わりに
次回は目と口に「シェイプキー」を設定して表情付けを行う予定です。
ではまた。