いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】表の行と列を入れ替えたら罫線がおかしくなった!エクセルで行と列を入れ替えた際のトラブル対策

表の行と列を入れ替えたらレイアウトが崩れた!

 Excelで表を作成している時、ほとんど作成し終わってから、「あれ、行と列を入れ替えたほうが見やすいかも……」と感じて、やり直した経験はありませんか? Excelには、行と列は簡単に入れ替えられる機能があります。本連載でも以前の記事で、そのやり方について解説しました。表全体をいったんコピー&ペーストしたあとに表示される[貼り付けオプション]ボタンをクリックして表示されるメニューから[行/列の入れ替え]をクリックするというものでした。

 でも、この方法ではうまくいかない場合があります。次の「営業成績表(上半期)」のように、複雑に書式が設定されている表の場合です。実際にやってみましょう。まず、セル範囲A2:H7をドラッグして表全体(表タイトルを除く)を選択(①)します。[Ctrl]+[C]キーを押して(②)表をコピーします。

 コピーした表をすぐ下のセルに貼り付けます。セルA9(③)をクリックして、[Ctrl]+[V]キーを押します(④)。

 すると、貼り付けられた表の右下に[貼り付けオプション]ボタン(⑤)が表示されるので、これをクリックして表示されるメニューから[行/列の入れ替え](⑥)をクリックします。

 すると、行と列を入れ替えることができましたが、書式が崩れてしまいました。(⑦)。罫線がうまく適用されていませんね。

 このように、[貼り付けオプション]→[行/列の入れ替え]で行と列を入れ替えようとすると、うまくいかないケースがあります。そこで今回は、[形式を指定して貼り付け]という機能を使って、行と列を入れ替える方法を解説します。この方法では、行と列を入れ替える時に、罫線などの書式もコピーするかどうかを指定できます。今回の例のように書式が複雑に設定されている表の場合、値だけをコピペしたり、罫線スタイルを除いてコピペしたりするなどの選択肢から選べるので便利です。では、早速やってみましょう。

[形式を指定して貼り付け]を利用して行と列を入れ替える

 先ほどと同じ「営業成績表(上半期)」の例を使ってやってみます。まず、表全体をコピーしましょう。セル範囲A2:H7をドラッグして選択(①)し、[Ctrl]+[C]キーを押して(②)コピーします。

 貼り付け先(セルA9)(③)を選択し、[ホーム]タブ→[貼り付け](④)をクリックして表示されるメニューから[形式を選択して貼り付け](⑤)を選択します。

 [形式を選択して貼り付け]ダイアログボックスが表示されます。今回の例では、行と列を入れ替えたいので、まずダイアログボックス下部にある[行/列の入れ替え](⑥)をクリックしてチェックマークをONにします。ダイアログボックス上部では、データを貼り付ける際にどのような形式で貼り付けるかを指定できます。今回は、[罫線を除くすべて](⑦)をクリックして選択します。

 [OK](⑧)をクリックして、ダイアログボックスを閉じます。

 罫線以外の書式を保ったまま、行と列を入れ替えることができました(⑨)。

 このあと、コピー元の表を削除して、必要に応じて手作業で罫線を調整すれば完成です(⑩)。

 なお、行/列の入れ替えの際に、書式を何も引き継ぎたくない場合は、[形式を選択して貼り付け]ダイアログボックスの上部で[値]を選択すれば、次のように書式の設定されていない値のみのデータを貼り付けることができます(⑪)。新たに書式を設定し直す場合は、こちらのオプションを選択したほうがいいかもしれません。

形式を指定して行と列を入れ替える

 今回は、[形式を指定して貼り付け]ダイアログボックスを使って、表の行と列を入れ替える方法を解説しました。今回の例のように、元の表にさまざまな書式が設定されている場合、元の表の書式を引き継ぐかどうかなどのオプションを指定できるので便利ですよ。ぜひ試してみてくださいね。