いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】積み上げ棒グラフに「%」のデータラベルを表示してわかりやすくするテク

全体に対する割合を視覚化するなら「100%積み上げ」の棒グラフを使おう

割合を視覚化するなら「100%積み上げ」グラフ

 データを視覚化するためにグラフを作成することがありますよね。セル範囲を選択して[挿入]タブから簡単にグラフを作成できます。[おすすめグラフ]というボタンも用意されており、数クリックで完成しますよね。

[おすすめグラフ]から作成した棒グラフ

 カテゴリーごとの集合棒グラフが作成できました。売上金額の比較には適していますが、東日本と西日本で、カテゴリー別の売上の“割合”を見たい場合は適しません。「100%積み上げ」のグラフが定番です。

 グラフの作成方法は一般的な棒グラフと変わりませんが、エクセルの仕様上、データラベルとして割合を表すパーセント表示ができないため、ひと工夫必要になります。今回は、その点もふまえたテクニックを紹介します。

100%積み上げ縦棒グラフを挿入する

 まずは集合棒グラフを削除して「100%積み上げ縦棒グラフ」を挿入します。[挿入]タブから選択するだけなので、操作に悩むことはないでしょう。ポイントは“行列”の入れ替えです。グラフの元になる表の形式によって、意図通りに積み上げられないことがあります。

グラフにしたいセル範囲を選択して(①)、[挿入]タブ(②)にある[縦棒 / 横棒グラフの挿入](③)-[100%積み上げ縦棒](④)を選択します
100%積み上げ縦棒グラフが挿入されました。しかし、横軸がカテゴリーになっており(⑤)、意図がわからないじょうたいです。行と列を入れ替えましょう
[グラフのデザイン]タブ(⑥)にある[行/列の切り替え](⑦)をクリックします
横軸が東日本と西日本のエリアに切り替わり、カテゴリーごとの割合がわかるようになりました

ラベルとして参照するデータを用意する

 以下はグラフの色を変更して、グラフタイトルを削除し、凡例を右に移動した状態です。データラベルを表示していますが、実際の売上金額がそのまま表示されています。

グラフタイトルを削除し、凡例を右に移動しています。データラベル(⑧)には、実際の売上金額が表示されています。[その他のオプション](⑨)を選択すると、データラベルの書式設定パネルを表示できます

 元データの数値ではなく、パーセント表示できるとわかりやすいですよね。[その他のオプション](⑨)をクリックして、書式設定パネルを確認してみると“パーセント”の設定項目はありません。元の表から割合を求めたうえで、[セルの値]を利用します。

 データラベルとして参照するセル範囲の指定を間違えないように注意してください。[100%積み上げ縦棒グラフ]では、元の表の並びとグラフの積み上げ順は逆になります。

データラベルの書式設定パネルには“パーセント”の項目がありません
元の表から割合を求める別表(⑩)を作成します。セルB9には各カテゴリーの売上金額を売上の合計金額で割る数式「=B3/B6」を入力しました(⑪)。ほかのセルも同様です
グラフ中のデータラベルをクリックして選択し(⑫)、データラベルの書式設定の[セルの値](⑬)をクリックします
[データラベル範囲]ダイアログボックスが表示されるので、該当するセル範囲(ここではセルB11~C11)をドラッグします(⑭)。セル範囲が入力された(⑮)ことを確認して、[OK](⑯)をクリックします
指定したセル範囲のパーセント表示が表示されます(⑰)。[値]と[引き出し線を表示する]のチェックは外しておきます(⑱)
同様にほかのデータラベルも設定しておきます

データラベルのカスタマイズでわかりやすくなる

 ここでは、積み上げ縦棒を紹介しましたが、積み上げ横棒でも同じテクニックが使えます。また、[セルの値]を利用したデータラベルのカスタマイズ方法を覚えておくと、ほかの形式のグラフでも重宝します。テキストボックスを挿入して、1つずつ手入力する必要はありませんよ。ぜひ活用してください。