初月100円!オススメGame Pass作品
「脱力感が味になる」物理演算を駆使した戦闘シミュレーター「Totally Accurate Battle Simulator」
ぜんぜんリアルじゃない見た目と裏腹に遊ぶほどにわかる戦略性の高さ
2021年6月25日 10:30
超大作からインディーまで、100本以上の多彩なPCゲームが月額850円で遊び放題になるサービス「PC 用 Xbox Game Pass」。本連載ではその中から、おすすめのゲームをご紹介する。本サービスは初月のみ88%OFFの100円で利用できるので、気軽にお試しいただきたい。なお対応タイトルは入れ替えがあり、後日提供終了となるものもあるので注意。現時点でのタイトル一覧はこちら。
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本日紹介する作品は、「Totally Accurate Battle Simulator」。タイトルに「完全に(Totally)」「正確な(Accurate)」とあるが、制作者渾身のギャグと推察する。実態は、相当にグダグダなバトルシミュレーターだ。
本作は兵士などのユニットを配置して、自動で戦わせるゲーム。配置したいユニットを選んでからクリックでユニットを配置し、画面上部のSTARTボタンを押すと、勝敗が決するまで勝手に戦い続ける。
ユニットの動きは物理演算されている。例えば大型ユニットが小さい敵ユニットの集団に突撃すると、敵ユニットが四方八方に吹っ飛ばされる。武器による打撃だけでなく、衝突の勢いもきちんとダメージ計算されているようで、物理演算が見た目だけでなくシステムにも真面目に影響している。
ここまでならタイトル名を許せるのだが、実際の戦いを見ると印象が変わる。ユニットの攻撃アクションまで物理演算されているせいで、こん棒を振り下ろすと体が引っ張られて転びそうになる。敵に殴られて倒れても、まだ生きていればゴムのような弾力のある動きで跳ね起きて、ヨレヨレの動きで敵とくんずほぐれつの戦いを繰り広げる。
さらに脆弱なユニットが味方の巨大なユニットの通り道にいると、弾き飛ばされて死亡する。建物の上に配置されたユニットが壁から落ちて死ぬこともあるし、階段を下りる時に足を踏み外して頭から転倒し、起き上がれなくなってしまうこともある。
物理演算でダメージ計算までしながら、見た目にリアルな戦いを再現しようという方向性に行かず、不気味な動きになったのをあえてそのまま残している。脱力感のある無数のユニットが入り乱れて戦う様は、見ていても何が起きているのかよくわからないが、それが本作の独特な味になっている。
加えて、ゲームとしてはよくできている。「CAMPAIGN」モードでは、最初に配置されている青色の敵軍に対して、赤色の自軍を配置して戦わせる。各ユニットにはコストが設定されており、決められた総コストの範囲内で配置して戦わせる。盾を持つユニットの後ろに弓のユニットを配置するなどの組み合わせに加え、マップのどこに配置するかも勝敗を分ける大きな要素になる。
「CAMPAIGN」モードはかなりの数のステージが用意されており、1つ1つのステージもマップや敵によって戦い方を大きく変えないと勝たせてもらえない。手触りはカジュアルでも、ステージクリア型の戦略ゲームとして、かなり遊びごたえがある。
もう1つ面白いところが、ユニットの多彩さ。石器時代から中世ヨーロッパ、侍・忍者やモンスター軍団など、100種類近くのユニットが用意されている。巨大なマンモス、全方位に大砲を備えたレオナルド・ダ・ヴィンチの「円形戦車」、雷撃を放つ神ゼウスなど、とてもシミュレーターとは思えない破天荒なユニットも登場する。
戦い方もユニットごとに全く異なるので、決められたコストの中でどのユニットをどう配置するのかという戦略性は極めて高い。敵味方とも自由にユニットを配置して戦わせられる「SANDBOX」モードや、特定のキャラクターを操作できる機能もあり、見た目によらず真面目に遊びこめる内容となっている。