残業を減らす!Officeテクニック
カオスになってしまったWord文書の書式…… 効率的に統一するテクニック
なぜか消えない罫線の問題にも対応
2023年7月24日 06:55
Wordのフォントの種類やサイズ、下線、囲みなどの書式設定は厄介ですよね。書式を揃えたつもりなのに、できていないことがよくあります。部下に書式を整えるように指示したけど、修正漏れの箇所は結局自分で直した……、といった経験のある人もいるのではないでしょうか。
書式を整えられない背景には、見落としもあると思いますが、フォントの種類やサイズ、文字色などの基本的な設定しか知らないことも考えられます。Wordの書式には、文字列に設定する「文字書式」と段落全体に設定する「段落書式」の2つがあり、混乱する原因でもあります。
今回は、Wordに慣れていない人が引っかかりそうな段落書式の基本と、設定した書式をほかの箇所に適用する方法を紹介したいと思います。
段落に書式を設定する
背景色の設定。行全体に色を塗る
フォントの種類やサイズ、文字色の設定に悩むことはないでしょう。しかし“行全体”に色を塗りたい時はどうしましょう? [段落]グループにある[塗りつぶし]では、文字列の背景しか塗れません。
行全体に色を塗るには[線種とページ罫線と網掛けの設定]ダイアログボックスを利用します。[罫線]のメニューに含まれています。
囲み罫線の設定。なぜか消えない罫線にも対応可能
囲み罫線も[線種とページ罫線と網掛けの設定]から設定します。ここでは、罫線を[囲む]、太さを「3pt」としました。見出しの強調には[影]も効果的です。
[罫線]の[∨]から表示されるメニューを見て、お気づきの人もいると思いますが、文字列を囲むだけなら、メニュー項目を選択しても構いません。ただ、囲み罫線の色や太さを指定すると思いますので、最初から[線種とページ罫線と網掛けの設定]を呼び出すのがスムーズです。
段落書式の設定に関連して、行の区切りに「-」や「=」を3つ連続で入力して改行した時に自動的に引かれる罫線も[罫線]のメニューから解除可能です。
書式をコピーする
設定した書式をコピーしていきましょう。[ホーム]タブにある[書式のコピー/貼り付け]ボタンを利用するだけですが、ボタンをクリックではなく「ダブルクリック」することをおすすめします。ダブルクリックにより、コピーした書式を連続して貼り付けることが可能です。
ここでは段落書式をコピーするので、貼り付け時に行全体を選択するように操作していますが、文字書式のコピーならマウスポインターがブラシの形に変わった状態で、書式を貼り付けたい文字列をドラッグします。
書式をコピーする
スタイルの登録
よく使う書式は「スタイル」として保存しておきましょう。追加予定の見出し、本文の一部を強調する、段落の一部だけインデントを設定するなど、同一の書式を何度も利用する場合におすすめの機能です。
スタイルの利用
作成したスタイルの利用は簡単です。スタイルを適用したい段落や文字列を選択して、一覧から選択します。
基準にする書式をコピーして、連続して貼り付けるテクニックは重宝します。間違いなく書式を統一したい場合は、登録したスタイルを適用するルールにしておけば、修正漏れも少なくなると思います。