残業を減らす!Officeテクニック

パワポで任意の用紙サイズで資料を作る! ガイドとグリッドでレイアウトも簡単

パワポの用紙変更&ガイド設定をおさらい

 チラシやポスターなどをA4用紙1枚のサイズで作成する場合、文章だけでなく、イラストや写真を自由に配置したいですよね。Wordよりもコンテンツのレイアウトに便利な、ガイドとグリッドがあるPowerPointのほうが使い勝手がいいはずです。

 プレゼン用のスライド作成に慣れていれば、スライドのサイズ変更はお手のものと思いますが、“任意のサイズ”に用紙を変更して、作業を始めることに戸惑う人もいるでしょう。今回は、いろいろな用紙に合わせたサイズで、すばやくチラシやポスターを作成するときに便利なテクニックを紹介したいと思います。

A4サイズはもちろん、正方形のチラシや……、
変形のフライヤーを作ることも可能

 以前に紹介したチラシの作成によく使うテクニックとあわせて活用してみてください。

用紙サイズを設定する

 ここでは、A4用紙のサイズ(横21.0×縦29.7cm)を正確に指定してスライドを作成します。プルダウンリストから[A4 210×297mm]を選択しても構いませんが、余白が考慮されて「19.05×27.517cm」のサイズでスライドが作成されることを覚えておきましょう。

新規のファイルを開いておく。[デザイン]タブの[スライドのサイズ]-[ユーザー設定のスライドのサイズ]をクリックする
[幅]に「21」、[高さ]に「29.7」と指定する。[スライドのサイズ指定]は自動的に[ユーザー設定]となる。を選択する。[印刷の向き]の[スライド]に[縦]を選択する
新規ファイルなので[最大化][サイズに合わせて調整]のどちらを選んでも構わない。ここでは[最大化]をクリックした
A4縦のスライドが作成された。新規に挿入するスライドもA4縦となる。[タイトル]と[サブタイトル]のボックスは削除しておく

 スライドのサイズ変更に慣れていない場合、“コンテンツのサイズ”で[最大化]と[サイズに合わせて調整]のどちらを選択するべきか悩むと思います。違いを見ておきましょう。

元のスライドの状態。スライドいっぱいに画像を配置した
[最大化]は、スライド全体を覆うように画像サイズが調整される(赤い囲みがスライドのサイズ)
[サイズを合わせて調整]は、スライドに収まるように画像サイズが調整される

スマートガイドを有効にする

 [スマートガイド]が有効になっていることを確認しましょう。「スマートガイド」は画像や図形などのオブジェクトを移動する際に表示される赤い点線です。ONにしておくと、複数のオブジェクトの配置する際に重宝します。後ほどスライドマスターで任意の位置にガイド線を追加するので、ここでは[ガイド]と[グリッド]はOFFのままにしておきます。

「スマートガイド」(赤い点線)はオブジェクトを配置するときに便利
[表示]タブの[表示]グループにある[グリッドの設定]をクリックする
[描画オブジェクトをグリッド線に合わせる][グリッドを表示][ガイドを表示]のチェックを外しておく。[図形の整列時にスマートガイドを表示する]にチェックを付ける

スライドマスターにガイドを表示する

 [標準]表示の状態で、作業中のスライドに追加したガイド線は、無意識にずらしてしまうことがあります。一時的な目安にするには便利ですが、絶対に動かしたくない“ガイド”には向きません。

[標準]表示の状態で追加したガイド線はマウスポインターを合わせると移動できる
無意識にずらしてしまう可能性もある

 スライドマスターを表示して、ガイド線を追加してみましょう。スライドマスターに追加したガイド線は赤色で表示されます。何本でも追加可能です。

[表示]タブにある[スライドマスター]をクリックする
一番上のマスタースライドを選択しておく。何もない場所を右クリックして[グリッドとガイド]-[垂直方向のガイドの追加]を選択する
垂直方向のガイド線が追加される。ガイド線にマウスポインターを合わせる
任意の位置までドラッグする。ルーラーの数値を目安に設定する
同様に水平方向のガイド線も追加する。何もない場所を右クリックして[グリッドとガイド]-[水平方向のガイドの追加]を選択する
追加したガイド線をドラッグして移動しておく。[マスター表示を閉じる]をクリックして、スライドマスターを閉じておく
[標準]表示に戻ると、スライドマスターで追加した赤色のガイド線が表示されている。テキストボックスや画像の端ではなく、文字や画像の位置を基準に位置を合わせるのに便利

 なお、[標準]表示のガイド線も追加は可能です。一時的ガイドか、固定しておきたいものかで使い分けるといいでしょう。ちなみに、ガイド線を削除する場合は、右クリックして[削除]を選択します。

スライドマスターを表示しておく。削除したいガイド線を右クリックし、[削除]を選択する。ガイド線を追加したスライド以外では削除できないことに注意しよう