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どうせスライドにするなら最初からパワポでメモればいいのでは? アウトライン表示活用術

アウトライン表示を活用してみよう

 PowerPointの「アウトライン表示」を使ったことありますか? [表示]タブにそんな名前のボタンがあったような……、という人が多いのではないでしょうか。しかし、アウトライン表示は使いこなせばスライド作成に欠かせない名機能となるのです。

[表示]タブの[アウトライン表示]で、アウトライン表示に切り替え可能

 スライドのデザインに凝りたくなりますし、そのための機能も豊富に用意されていますが、重要なのは内容ですよね。プレゼンテーションの骨格を整えて内容を整理することに集中したくありませんか。

 フォントの大きさやレイアウトにとらわれないアウトライン表示を使ってみてください。ただ、アウトライン表示へ切り替えただけでは使い勝手がイマイチ。今回は、メモ作成からスライド完成までのステップを短縮できるテクニックを紹介します。

レイアウトをメモ作成に特化させる

 以下はスライドのタイトルのみを入力して、アウトライン表示に切り替えた状態です。スライドのサムネイルの代わりに文字列の一覧が並んでいますね。このスペースがアウトライン表示の肝ですが、文字が小さくて読みにくい上、テキストを打ち込むにはスペースが狭すぎます。メモ作成に特化させましょう。

一覧の境界線を右方向へドラッグして、スペースを右に目いっぱい広げる。[表示]タブの[ズーム]をクリックする
[ズーム]ダイアログボックスが表示された。ここでは[50%]を選択して[OK]をクリックする。なお、画面右下のズームスライダーではアウトライン表示の文字を拡大できない
アウトラインの文字が拡大された

アウトライン表示の編集機能をマスターしてすばやくメモを取る

 アウトライン表示の左端の数字はスライド番号、四角はスライドを意味しており、選択中のスライドは赤枠の四角で表されます。文字列はスライドタイトルです。

レベルの切り替え

 スライドタイトルがレベル1、[Tab]キーを1回押すとレベルが下がってスライドの要素(本文)に含まれます。テキストエディターなどで字下げ用にタブ文字を挿入する感覚です。[Shift]+[Tab]キーでレベルが上がります。レベルは気にせずに入力してから整えても構いません。

スライドタイトルの末尾にカーソルを移動して[Enter]キーを押す
新しいスライドが挿入された。[Tab]キーを押す
レベルが下がった。このまま本文を入力する
レベルが下がった行で[Enter]キーを押すと、レベルは保持される
レベルを上げるには[Shift]+[Tab]キーを押す
レベルが上がってスライドタイトルに変わった

上下の移動

 入力済みのテキストの移動はコピー&ペーストでも構いませんが、スライドの構造を整える場合は、1行単位での上下の移動が多いでしょう。[Shift]+[Alt]+[↑]/[↓]キーが便利です。スライド単位の移動はドラッグ操作が簡単です。

移動したいテキストを選択して[Shift]+[Alt]+[↑]キーを押す
テキストが上に移動した
左の四角をクリックしてスライドを選択する
移動したい位置までドラッグする
スライド単位で移動できた

タブ文字の入力

 アウトライン表示では[Tab]キーはレベル下げなので、「タブ文字」の入力に戸惑います。[Ctrl]+[Tab]キーを押してください。

タブ文字は[Ctrl]+[Tab]キーで入力可能

さらに効率を求めるならリボンを非表示に

 アウトライン表示でリボンを利用することはほとんどないでしょう。タブをダブルクリックして非表示にして作業スペースを確保するのもおすすめです。いつものパワポが「メモアプリ」のような雰囲気になります。内容が固まったら、[標準]表示に戻してデザインを仕上げてください。

タブをダブルクリックするとリボンが非表示になる。どのタブをダブルクリックしてもOK。再表示するには、もう一度ダブルクリックする