残業を減らす!Officeテクニック

パワポのプレゼン資料作成を10倍速にする方法! Copilotに情報整理から内容までお任せ

Copilotを活用して、スライドを効率良く仕上げよう!

 初めてのテーマでスライド資料を作らなければならない時、何から始めたらいいか迷ってしまうことはありませんか? 何から手を付けていいのかわからないという人もいるでしょう。そんな時は、AIを活用するのが効率的です。

 特に仕事でスライドを作成する場合は、PowerPointを使うことが多いと思います。MicrosoftのCopilotを活用してみてはいかがでしょうか。Copilotが使えるOfficeアプリを導入している職場も多いと思いますし、現在では個人向けのMicrosoft 365 Personal/Familyでも、追加料金なしでCopilotを利用できます。

Copilotが使える人は試してみよう。ただし、ひと月あたり60クレジットのみ。1回のやり取りで、1クレジットを消費するが、月が変わればクレジットは追加される

 また、Web版のCopilotも無料で利用可能です。今回は、Web版のCopilotと、PowerPointのCopilotを活用して、スライド作成の効率を大幅にアップさせるヒントを紹介します。

テーマについてCopilotに相談する

 まずは、Web版のCopilotを使って、スライドの構成について手伝ってもらいましょう。どのような内容にしたいのか、含めたいキーワードなどを指定すると、Copilotの回答の精度は上がりますが、今回は“何から手を付けていいかわからない”状態を想定して、大まかな相談としました。

新人を対象にしたアイデア発表会のスライドを作成したいと思います。「Z世代向けの清涼飲料水」というテーマは決まっていますが、何から着手すればいいのかわかりません。10枚のスライドにまとめるにあたって、情報の整理を手伝ってください。

 なお、プロンプトの途中で改行する場合は、[Shift]+[Enter]キーを押します。[Enter]キーを押すと、そのままプロンプトを送信してしまいます。

Web版のCopilotのWebページを開いて、プロンプトを入力する。[メッセージの送信]をクリックする
Copilotの回答が表示された
続けて、「各スライドについて、詳しく教えてください」とプロンプトを送信する
提案されたスライド構成に従って、ポイントが提示された

 あっという間にそれらしいスライドの内容を提示してもらえましたね。詳しくは、スライドが完成してからコピペ・調整するとして、まずはスライド構成をコピーしておきます。

回答の下部にマウスポインターを合わせるとアイコンが表示される。[メッセージをコピー]をクリックして、Copilotの回答をコピーしておく

提案された内容でCopilotにスライドを作成してもらう

 PowerPointのCopilotを利用して、スライドを作成します。「スライドを作成」といったプロンプトを入力すると、単に白紙のスライドが追加されてしまうので、テーマと各スライドの内容を明示的に指示します。

 Copilotからの回答にある[プレゼンテーションを新規作成]をクリックすると、スライドを作成するためにプロンプトを入力できるウィンドウが表示されます。ここでは、以下のように入力しています。Web版のCopilotの回答に少しだけ追記した内容です。

#テーマ

Z世代向けの清涼飲料水

#スライド構成

1. **タイトルスライド**

アイデア発表会のタイトル、発表者名、日付

2. **テーマの背景**

Z世代の特徴(価値観・嗜好・購買行動)と市場動向

3. **ターゲット分析**

具体的なペルソナ設定(年齢、ライフスタイル、興味関心など)

4. **市場調査**

既存の清涼飲料水ブランドやトレンド、競合分析

5. **アイデアの概要**

商品コンセプト(味、デザイン、機能性)

6. **差別化ポイント**

他の商品との差異(健康志向、サステナビリティ、特別な成分など)

7. **マーケティング戦略**

プロモーション方法、SNS活用、インフルエンサーマーケティング

8. **販売戦略**

販売チャネル(コンビニ・ECサイト・イベント販売など)

9. **期待される成果**

市場インパクト、売上予測、ユーザーエンゲージメント

10. **まとめ・次のステップ**

発表のまとめ、今後の展開や提案

[ホーム]タブにある[Copilot]をクリックして、Copilotのパネルを表示しておく。ここでは「テーマを指定してスライドを作成する」とプロンプトを入力した。[送信]をクリックする
[プレゼンテーションを新規作成]をクリックする
プロンプトを入力できるウィンドウが表示される。プロンプトの入力欄をクリックして、[Shift]+[Enter]キーを押す
上記のプロンプトをコピペした。[送信]をクリックする
スライド案が一覧で表示される。この一覧で削除や順番の入れ替えも可能。[新しいプレゼンテーションを生成]をクリックする
スライドの生成が開始される
スライドが生成された。[保持する]をクリックする
[標準]表示に切り替えた状態。自動的に設定されたデザインが気に入らない場合は、スライドを全選択して[デザイン]タブから[Officeテーマ]を設定するといい

内容について詳しく教えてもらう

 ここまでの作業で、10分とかかっていないのではないでしょうか。写真やイラストなどは入れ替える必要がありますが、ゼロの状態から作成することを考えたら圧倒的に時短できていますよね。

 スライドの土台ができたら、次は内容をどう深めるかが課題です。Copilotの回答にあったポイントを解釈し、手元にある情報と合わせて自分で記述していくことが望ましいのですが、「Think Deeper」というオプションも知っておくと、Copilotの活用シーンが広がります。

 OpenAIのChatGPTの推論モデル「o1」を活用して、複雑な質問やタスクについて、より深い分析と詳細な回答が提供されます。ここでは以下のように質問してみました。

この構成でスライドを作成する時、記述すべき具体的な内容を提案してください

 CopilotだけでなくAI全般に言えることとして、回答をそのまま利用することは避けるべきです。回答は間違っている可能性もあります。また、任意のWebサイト上のテキストを参照して生成されることもあり、原文を執筆した人の権利を侵害してしまう可能性があります。

プロンプトを入力し、[Think Deeper]を選択し、[メッセージを送信]をクリックする
回答には少し時間がかかる
回答が表示された。そのままコピペしないで利用しよう