やじうまの杜

新スクショツール「Screen Sketch」に遅延撮影機能が追加、「Snipping Tool」は延命?

日本語名は「画面スケッチ」から「切り取り領域とスケッチ」に

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「Screen Sketch」v10.1807.2286.0

 「Windows 10 RS5」Build 17746のリリースに併せ、「Windows 10 19H1」で新しい「Screen Sketch」(v10.1807.2286.0)が導入されたことが明らかになりました。以前、「Windows 10 RS5」でスクリーンショット機能が刷新されることをお伝えしましたが、そこで指摘していた“キャプチャーまでの待ち時間(遅延)を指定できない”という問題が解消されることになりそうです。

「Screen Sketch」アプリに遅延撮影機能が追加

[今すぐ切り取り]コマンドのほかにも[3秒間切り取り][10秒間切り取り]というコマンドが利用できるように

 最新版の「Screen Sketch」アプリでは、[新規]ボタンの右側にシェブロン(プルダウンメニューを呼び出すための逆V字型アイコン)が追加されており、[今すぐ切り取り]コマンドのほかにも[3秒間切り取り][10秒間切り取り]というコマンドが利用できるようになりました。翻訳がイマイチですが、要するに3秒ないし10秒待機してからスクリーンショットを撮影できる遅延機能のようです。

 残念ながら手元の環境では機能しませんでしたが([今すぐ切り取り]コマンドも動作しない)、機能追加に向けた動きがあることには安心しました。もう1つの問題である“アクティブウィンドウをキャプチャーする機能が用意されていない”も解決されるとうれしいのですが……。

 この遅延撮影機能、“アクション センター”のコマンドパレットから利用できない点は不満ですが、タスクアイコンのジャンプリストからアクセスすることはできるようです。デスクトップのスクリーンショットに「Screen Sketch」アプリのタスクアイコンが写っても問題がないのであれば、タスクバーにピン留めして利用するのが手軽でしょう。わざわざ「Screen Sketch」アプリをあらかじめ起動しておかなくても、遅延撮影機能へダイレクトにアクセスできます。

“アクション センター”の[画面領域切り取り]コマンドから遅延撮影機能にアクセスすることはできない
「Screen Sketch」アプリのジャンプリスト

 ちなみに、「Screen Sketch」アプリの日本語名は「画面スケッチ」から「切り取り領域とスケッチ」になったようです。どちらにしろ、あまりいい名前とは思えませんが……Microsoft自身もこの名前に満足しているわけではないようで、新しい名前に関する意見を募っています。いい案をお持ちの方がいれば、フィードバックをお願いします。

 新しい「Screen Sketch」アプリは現在、“Windows Insider Program”のコンテンツの受け取り設定で“Skip Ahead”を選択しているユーザーを対象にテスト配信されています。“Skip Ahead”に参加できるユーザーの数には制限が設けられているので、今すぐ試せるユーザーは限られていますが、いずれ正式版の「Windows 10」にも導入される見込みです。

「Snipping Tool」の行方

 最後にもう一つ。「Screen Sketch」アプリの導入に伴い、廃止が予告されていた既存ツール「Snipping Tool」ですが、当面の間そのまま利用できることになりそうです。移行を促すメッセージから“廃止”という言葉が削除され、“移動(移行の意か)”という表現に改められました。慣れ親しんだ「Snipping Tool」を手放したくはないといったユーザーには朗報といえるでしょう。

移行を促す「Snipping Tool」のメッセージ(旧)
移行を促す「Snipping Tool」のメッセージ(新)