やじうまの杜

「非推奨は終わりではなく、おぽちゅにてぃだ!」Microsoft公式による非推奨化の解説がやけに丁寧すぎる

正しく理解すれば「非推奨」はユーザーに有益なものとなるそう

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Microsoft公式ブログによると「非推奨は終わりではなく、オポチュニティ」なのだそうです

 「非推奨はライフサイクルの終点ではないことをご存知ですか。(……中略……)非推奨は終わりではなく、オポチュニティです」

 今年2025年1月、米Microsoftの公式ブログ(Windows IT Pro Blog)に記載された「非推奨」に関する用語解説記事が、丁寧すぎるぐらいに長文なものになっていて話題だそうです。正しく理解すれば、非推奨化の発表は組織・ユーザーにとって良いニュースとなるのだとか。

Windows IT Pro Blogに記載された当該記事

 「非推奨(Deprecation)」というのは、該当するWindowsの機能・サービスがアクティブな開発状態でなくなり、将来の更新プログラムで廃止/削除(Removed or Retired)される可能性があることを意味します。

 過去記事での例えを借りるなら、「まだ使えるけど、もう積極的な開発はしていないよ。いずれは削除するからそのつもりでいてね」という状態です。

 近年だと「ワードパッド」や「VBScript」「WMIコマンド」をはじめ、Windows 11に搭載されたさまざまな機能の非推奨化がアナウンスされています。

 ひとたび非推奨化が発表されれば、将来的には廃止・削除されるわけですから、やはりユーザーにとってその発表は「終わり」だと(ある意味「サ終」に近いような)ネガティブな印象を受けてしまいます。

 しかし、今回のブログでは、ライフサイクルの用語としても区別されているとした上で、非推奨のアナウンスは、製品が将来的に廃止・削除されることを知らせる「事前通知」あるいは「日付を知らせる儀礼」であると、Microsoftは強調しています。

ライフサイクルの用語としても「非推奨」は「サポート終了」「提供終了」「削除または廃止」とは区別されています

 非推奨が発表された機能・サービスは、もはや活発に開発される状態ではなくなりますが、いつか来る廃止・削除日まではサポートされます(アナウンス時点では利用もまだ可能です)。

 実際には発表からライフサイクルが終了するまでには数年を要する場合もあり、その間に変更に備えるための時間が与えられることになります。非推奨化の発表が、該当機能の新たな使用をやめ、次のソリューションを検討開始するための“オポチュニティ”になるとしています。

 なお、Microsoftは、非推奨となったWindowsの機能・サービスを一覧で公開しています。該当する機能の詳細と軽減策についてまとめられているので、定期的にチェックしてみてシステムを見直すきっかけにするとよいでしょう。

非推奨となったWindowsの機能・サービスの一覧ページ

 ちなみに、今回のブログには「次に『非推奨』という言葉を目にしたら、それは終わりではないことを覚えておいてください」という締めの言葉が。絶対に覚えてほしいようなので、皆さん、これを機にインプットしておきましょう。