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新しいアプリインストール形式“MSIX”が利用可能 ~「Windows 10 RS5」Build 17682以降

UWPプラットフォームが採用する“APPX”のモダンな設計を採り入れた“MSI”の後継

“Microsoft Tech Community”のリリース記事

 米Microsoftは8日(現地時間)、新しいアプリケーションパッケージフォーマット“MSIX”が、「Windows 10 Insider Preview」Build 17682(5月31日リリース)以降のOSでサポートされたことを発表した。“Windows Developer Day”や“Build 2018”で案内された“MSIX”の機能の多くを実際に試すことができる。

 “MSIX”は、Windowsアプリケーションで広く採用されているインストールパッケージ“MSI”の後継となるフォーマット。パッケージツールはオープンソースで開発されており、クロスプラットフォームで利用可能。“ユニバーサル Windows プラットフォーム(UWP)”アプリケーションで採用されている“APPX”のモダンな設計が採り入れてられており、そのメリットを享受できる。

“APPX”のモダンな設計を採り入れた“MSI”の後継

 たとえば、システムへの影響が最小限に抑えられており、インストールやアンインストールでシステムが不安定になりにくい。アプリケーションのアップデートも容易だ。また、複数の同梱リソースからシステムが必要とするものだけをインストール仕組みを備えるほか、ストリーミングインストールや差分アップデートをサポートするなど、ストレージやネットワークを有効に活用できるのも利点だ。

 Microsoftは「Windows 10」や「Microsoft Office」といった自社製品を継続的にアップデートしているが、従来のMSIパッケージでは管理者が自社システムに合わせてアプリケーションパッケージを調整・再生成しなければならないケースが多々あり、OSやプラットフォームのアップデートに追従できていない現状があった。“MSIX”ではその点も改善されており、管理者がパッケージを設定・カスタマイズするのが容易になっている。

“MSI”を大規模組織に導入する際は、管理者による調整やカスタマイズ、再パッケージが必要となることが多い
“MSIX”はカスタマイズが容易で、アップデート管理の負担も少ない
“APPX”の構造

 クライアントサイドでMSIXパッケージをテストするには、Build 17682以降の「Windows 10 Insider Preview」へそれに合う「Windows Insider Preview SDK」を導入し、“makeappx.exe”を実行すればよい。詳しい利用方法は、下記リンクにある“Microsoft Tech Community”のリリース記事を参照してほしい。

“Build 2018”における“MSIX”の解説