ニュース
「Windows 10 RS5/19H1」では“キオスクモード”がより身近に ~「Edge」には専用モードも
ウィザードが追加され、従来よりも手軽にセットアップできる
2018年7月31日 06:30
Windows 10には“割り当てられたアクセス(Assigned Access)”という機能が備わっており、ストアアプリを1つだけ実行できる特殊なアカウントを作成できる。“キオスクモード(Kiosk Mode)”とも呼ばれており、公共施設に設置されている検索専用端末、店頭のデモPC、デジタルサイネージ(電子看板、デジタル広告)などに便利だ。PC版「Windows 10 Insider Preview」Build 17723(RS5)/Build 18204(19H1)では、この“割り当てられたアクセス”のためのセットアップウィザードが追加され、従来よりも手軽に利用できるよう改善されている。
“割り当てられたアクセス”の設定画面は、「設定」アプリの[アカウント]-[家族とその他のユーザー]セクションに設けられている。従来の設定画面には“アカウントを選ぶ”“このアカウントがアクセスできるアプリを選ぶ”といった項目が用意されているが、Build 17723/18204の設定画面は[開始する]ボタンのみのシンプルな構成だ。
“割り当てられたアクセス”、つまり“キオスクモード”のアカウントを作成するには、まず[開始する]ボタンをクリックする。アカウントの名前と利用するアプリを選択すると“キオスクモード”のアカウントが作成され、[スタート]画面などからユーザーを切り替えられるようになる。“キオスクモード”のアカウントでログインすると、指定したアプリが全画面表示され、そのアプリ以外は操作できなくなる。“キオスクモード”を終了するには[Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーを押せばよい。
ただし、「Microsoft Edge」だけは“キオスクモード”専用の機能が備わっており、以下の追加オプションが選択できる。
- デジタル署名または対話型ディスプレイとして
- パブリック ブラウザーとして
前者(デジタル署名または対話型ディスプレイとして)は指定したWebサイトを全画面表示するモード。タブバーやツールバーは省かれており、できるのはほぼ当該サイトの閲覧・操作のみだ。
後者(パブリック ブラウザーとして)は、「Microsoft Edge」を“InPrivate”モードで実行する。タブバーやツールバーがあるため、一通りのWebブラウジングは可能だ。ただし、機能はかなり制限されており、たとえば“お気に入り”や“履歴”は利用不能(“ダウンロード”は利用できる)。ウィンドウを閉じたり最小化することもできない上、拡張機能のインストールなど、「Microsoft Edge」のカスタマイズも一切行えない。
また、一定時間利用していない場合、「Microsoft Edge」は再起動され、閲覧データが抹消される。この間隔はアカウントのセットアップ時に指定することが可能だ。
そのほかにも、アプリケーションを複数割り当てた“キオスクモード”向けの動作タイプが2つ用意されているが、これらは“割り当てられたアクセス”の簡易セットアップ機能では利用できない。詳しくは同社のドキュメントを参照してほしい。