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ARM64にもネイティブ対応した「Microsoft Edge 80」が安定版に ~脆弱性の修正は37件
マルウェアではないが望ましくない可能性のあるアプリを「SmartScreen」でブロックする機能も
2020年2月10日 08:30
米Microsoftは2月7日(現地時間)、「Chromium」ベースの新しい「Microsoft Edge」安定版をアップデートした(v80.0.361.48)。レンダリングエンジンが「Google Chrome 80」相当になったほか、いくつかの改善が施されている。
まず、ARM64環境でネイティブ動作するバージョンが安定版として提供されるようになった。今年1月のリリースには間に合わなかったのは残念だが、“Surface Pro X”をはじめとするArmプロセッサー搭載デバイスのユーザーにとっては朗報と言えるだろう。
ARM64 support is now live in Stable Version 80.0.361.48! To ensure you're on the latest update, head to edge://settings/help. If you haven't downloaded our Stable version, head over to:https://t.co/Xd66e3h79Mfor info on how to get that.
— Microsoft Edge Dev (@MSEdgeDev)February 7, 2020
また、広告アプリやバンドルソフトなど、マルウェアではないがユーザーにとって望ましくない可能性のあるアプリ(PUA:Potentially unwanted app)を「SmartScreen」でブロックできるようになった。ただしこの機能はデフォルトで無効化されており、利用するには設定画面の[プライバシーとサービス]セクション(edge://settings/privacy)にあるオプションを手動で有効化する必要がある。
そのほかにも、「Dolby Vision」の再生をサポート。「Windows Mixed Reality」ユーザーはVRヘッドセットで360度ビデオを表示できるようになった。さらに、サイドバーや広告といった要素を取り除いてWebページを読みやすくする“イマーシブ リーダー(旧:読み取りビュー)”では文字間隔を広げるオプションが追加されている。
なお、本バージョンでは脆弱性の修正も行われているので注意。脆弱性の件数はCVE番号ベースで37件。深刻度は“High”と評価されている。
新しい「Microsoft Edge」はWindows/Macに対応しており、現在公式サイトから無償でダウンロード可能。手動で導入しなくてもいずれ現行の「Microsoft Edge」と置き換えられるが、日本では確定申告シーズンであることに配慮して4月1日以降、順次開始される予定だ。
すでに新しい「Microsoft Edge」を利用中の場合は、自動で更新されるため何もする必要はない。手動で更新したい場合は、画面左上のメニュー(“…”アイコン)から[ヘルプとフィードバック]-[Microsoft Edge について]画面(edge://settings/help)へアクセスするとよい。新しい「Microsoft Edge」のアップデートは他のMicrosoft製品の月例更新とは切り離されており、必要に応じて随時提供される。