ニュース
Microsoft、次期大型パッチ「Windows 10 バージョン 20H2」を発表 ~Slowリングで先行公開
「Chromium」ベースの「Edge」を初期搭載。更新プログラム形式の小規模アップデートに
2020年6月17日 06:00
米Microsoftは6月16日(現地時間)、今年後半にリリースされる「Windows 10」の次期機能アップデート「Windows 10 バージョン 20H2」を発表した。「Chromium」ベースの「Microsoft Edge」を初期搭載する初めてのバージョンになるという。
「Windows 10」の機能アップデートは年に2回(原則3月と9月)リリースされる。その際、バージョンナンバーはリリースされる年・月をとって“1903”“1909”と名付けられるのが通例だが、次期版は“2009”ではなく“20H2”と呼ばれることになった。
現行最新版(May 2020 Update)のバージョンは「Windows Server 2003」などとの混同を避けるために“2003”ではなく“2004”とナンバリングされている。しかし“2004”という名前を持つMicrosoft製品もあり、わかりにくいということには変わりない。
一方、“20H1”や“20H2”という呼称は“Windows Insider Program”で以前より用いられており、すでに馴染みがある。また、過去の西暦を冠した製品名と取り違えることもなく、理にかなった判断といえるだろう。なお、コンシューマー向けの「May 2020 Update」といったネーミングも引き続き用いられるとのこと。
「Windows 10 バージョン 20H2」は「バージョン 1903」から「バージョン 1909」へのアップグレードのときと同様、フルビルドアップデートではなく更新プログラムの形式で提供される。そのため、「バージョン 2004」からアップグレードする際にかかる時間は比較的短くなる(ただし、「バージョン 2004」より前のバージョンからアップグレードする場合は以前と同様、それなりの時間を要する)。
一方で、変更点はそれほど多くはならない見込みだ。サポート期間は一般リリース後18カ月。ただし、これまでの9月リリースと同様、“Enterprise”および“Education”エディションを利用する商用顧客に対しては、12カ月長い30カ月のサポートが提供される。
「Windows 10 バージョン 20H2」を一足先に体験したい場合は、“Windows Insider Program”の“Slow”リング(近いうちに“Beta”チャネルへ改名される予定)へ参加するとよい。すでにプレビュービルド(Build 19042.330)の提供が開始されている。