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「Windows 10」をアップグレードする際、システム・ユーザー証明書が失われる不具合
最新の累積的更新プログラムが統合されていないメディアでアップグレードした場合に
2020年11月2日 09:10
米Microsoftは10月30日(現地時間)、「Windows 10」をアップグレードすると特定条件下でシステム証明書とユーザー証明書が失われる問題を公表した。同社は回避策を案内している。
この問題が発生するのは、2020年9月16日以降にリリースされた最新の累積的更新プログラム(LCU)をインストール済みの「Windows 10 バージョン 1809」以降に対し、2020年10月13日以降にリリースされたLCUが統合されていないメディア、またはインストールソースを利用して後継バージョンへのアップグレードを行った環境。アドバイザリは以下のOSバージョンが対象となっている。
- Windows 10 バージョン 20H2
- Windows 10 バージョン 2004
- Windows 10 バージョン 1909
- Windows 10 バージョン 1903
- Windows Server バージョン 20H2
- Windows Server バージョン 2004
- Windows Server バージョン 1909
- Windows Server バージョン 1903
主に「Windows Server Update Services(WSUS)」や「Microsoft Endpoint Configuration Manager」などの更新管理ツールで社内PCをアップグレードする際、古いバンドルやメディアを利用してしまった場合に発生するが、最新の更新プログラムが統合されていない古い物理メディアやISOイメージを使用してアップグレードを行った場合も、この問題の影響を受ける可能性がある。
なお、“Windows Update for Business”を使用しているデバイスや“Windows Update”からOSをアップグレードしている場合に、この問題が発生することはない。
もしこの問題が発生してしまった場合は、以前のバージョンのWindowsへロールバックすることで解決できる。しかし、このロールバック機能を利用できるのは、多くの場合アップグレード後の10日から30日までだ。アップグレード後にロールバックが可能な日数(以前のOSの保存期間)は、“DISM /Online /Set-OSUninstallWindow /Value:
同社は現在解決に取り組んでおり、近日中に更新されたバンドルとリフレッシュされたメディアを提供するとしている。