やじうまの杜

「Windows 10 May 2020 Update」に関連する不具合のまとめ(9月25日追記)

Lenovo ThinkPadでブルースクリーンエラーが発生する問題が解決

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Windowsの新しいリリースヘルスダッシュボード

 「Windows 10 May 2020 Update(バージョン 2004)」の一般提供が開始され1カ月半ほど経ちましたが、今回は変更が多岐にわたったせいか、前回よりもアップグレードに関わる不具合が多く報告されているようです。

 そこで、今回も「May 2020 Update」のアップグレードで確認されている問題をまとめてみました。自動更新に任せている場合はあまり問題になることはありませんが、手動でのアップデートを考えているユーザーは注意していただければと思います。

  • 【9月25日追記】:1件の問題を追加
  • 【9月10日追記】:1件の問題が解決
  • 【9月2日追記】:2件の問題を追加
  • 【8月18日追記】:4件でセーフガードホールドが解除
  • 【8月4日追記】:1件の問題を追加。3件の問題が解決。2件で8月中旬の修正が告知
  • 【7月29日追記】:1件の問題を追加
  • 【7月22日追記】:1件の問題を追加
  • 【7月17日追記】:5件が解決、1件の問題を追加

目次

調査中の問題
緩和策のある問題
解決した問題


「May 2020 Update」へ更新すると「OneDrive」のファイルオンデマンドが機能しなくなる不具合(解決済み)【7月17日更新】

 一部の古いデバイスやレガシーなファイルシステムフィルタードライバーを利用するアプリがインストールされた環境を「May 2020 Update」にアップグレードすると、「OneDrive」に接続できなくなる。新たに“ファイル オンデマンド”のダウンロードが行えなくなったり、以前に同期・ダウンロードしたファイルを開けなくなる可能性がある。

 7月の月例更新プログラム「KB4565503」の適用で解決できる。


「May 2020 Update」にアップグレードした環境で“記憶域スペース”機能に問題が発生する(解決済み)【8月4日更新】

 “記憶域スペース”を“パリティ”モードで利用していた環境を「May 2020 Update」へアップグレードすると、ストレージが利用できなくなったり、アクセスに問題が発生する場合がある。OS内蔵のトラブルシューティングツールでデータ損失を回避する方法が案内されている。

 同社は影響を受けるデバイスに対しセーフガードホールドを実施しており、当該デバイスに「May 2020 Update」のアップグレードが案内されることはない。手動でアップグレードを試みても、サポートされていないためアップグレードできないというエラーメッセージが表示され、処理はブロックされる。


一部のデバイスで「LSASS」が失敗する(解決済み)【7月17日更新】

 一部のデバイスで「Local Security Authority Subsystem Service」(LSASS)の実行ファイル(lsass.exe)が失敗する。「LSASS」はユーザー認証やアクセス権限といったシステムのセキュリティを司る重要なWindowsサービスで、クラッシュするとOSの実行が継続できなくなり、再起動を余儀なくされる。

 この問題は「May 2020 Update」だけでなく、「Windows 10 バージョン 1809」「Windows Server 2019」以降のWindows 10に影響する。


Intel iGPUを搭載したデバイスで可変リフレッシュレート(VRR)が期待通りに動作しない(解決済み)【8月18日更新】

 Intel製の統合型グラフィックスに接続されたVRRモニターは、「May 2020 Update」と互換性がない。影響を受けるデバイスでVRRを有効にしても、「DirectX 9」を利用するゲームではVRRが機能しない。

 この問題の影響を受けるドライバーまたはファームウェアを搭載したWindows 10 デバイスには「May 2020 Update」の供給を一時停止する措置が取られている。問題を解決するまでは手動でのアップグレードは推奨されない。


複数のBluetoothデバイスに接続またはペアリングできない(解決済み)【8月18日更新】

 Realtek製のBluetoothラジオドライバーの特定バージョンは「May 2020 Update」と互換性がない。アップグレードすると、一度に複数のBluetoothデバイスと接続したりペアリングできない可能性がある。

 この問題の影響を受けるドライバーまたはファームウェアを搭載したWindows 10 デバイスには「May 2020 Update」の供給を一時停止する措置が取られている。問題を解決するまでは手動でのアップグレードは推奨されない。


「Conexant ISST」オーディオドライバーのアップデートトラブル(調査中)

 「Conexant ISST」オーディオドライバーを搭載したデバイスで「Windows 10 バージョン2004」の更新中・更新後にエラーや問題が発生する可能性がある。「デバイス マネージャー」の“サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー”の下に「Conexant ISST Audio」または「Conexant HDAudio Driver」という名前のデバイスがある場合は注意。ファイル名が“uci64a96.dll”から“uci64a231.dll”までで、ファイルバージョンが7.231.3.0よりも低いものは問題の影響を受ける可能性がある。

 この問題の影響を受けるドライバーを搭載したWindows 10 デバイスには「May 2020 Update」の供給を一時停止する措置が取られている。問題を解決するまでは手動でのアップグレードは推奨されない。


特定の「Conexant」オーディオドライバーのアップデートトラブル(調査中)

 「Conexant」または「Synaptics」オーディオドライバーを搭載したデバイスがブルースクリーンエラーで停止することがある。「デバイス マネージャー」の“サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー”の下に「Conexant HDAudio Driver」というデバイスがあり、ファイル名が“chdrt64.sys”または“chdrt32.sys”で、ファイルバージョンが“8.65.47.53”、“8.65.56.51”、または“8.66.0.0”から“8.66.89.00”になっているものが該当する。

 この問題の影響を受けるドライバーを搭載したWindows 10 デバイスには「May 2020 Update」の供給を一時停止する措置が取られている。問題を解決するまでは手動でのアップグレードは推奨されない。


ImeModeプロパティでテキスト入力フィールドのIMEモードを制御できない(解決済み)【7月17日更新】

 「May 2020 Update」では入力システム(IME)がアップデートされているが、特定アプリの組み合わせで問題が発生することがある。多くの場合、IMEを古いバージョンに戻せば問題が解決されるが、その際は「フィードバック Hub」アプリ経由で状況を報告してほしい。


Thunderboltドックの抜挿でエラー(解決済み)【7月17日更新】

 Thunderboltドックを使用しているデバイスでドックのプラグインまたはアンプラグを行うとブルースクリーンエラーが発生することがある。

 この問題の影響を受ける条件は少なくとも1つのThunderboltポートがデバイスにあり、“Kernel DMA 保護”が有効かつ、“Windows ハイパーバイザープラットフォーム”が無効になっていることだ。

 “Kernel DMA 保護”の有無は[Windows]+[R]キーなどから「MSINFO32.exe」を起動すれば確認可能。“Windows ハイパーバイザープラットフォーム”の状態は[Windows の機能]ダイアログ(OptionalFeatures.exe)で確認できる。


「aksfridge.sys」「aksdf.sys」の問題(調査中)【8月18日更新】

 特定のバージョンの「aksfridge.sys」または「aksdf.sys」を使用するアプリやドライバーのあるデバイスは、「May 2020 Update」へのアップグレードに失敗したり、アップグレード後に起動できなくなる可能がある。影響を受けるバージョンは、「aksfridge.sys」の場合がv1.8.0.*まで、「aksdf.sys」の場合は1.51.*まで。

 この問題の影響を受けるWindows 10 デバイスには「May 2020 Update」の供給を一時停止する措置が取られている。問題を解決するまでは手動でのアップグレードは推奨されない。

  • 7月31日:8月中旬に修正される見込みとの発表
  • 8月13日:「KB4568831」で解決。セーフガードホールドを解除


古いNvidia GPUのドライバーに関わる問題(調査中)【8月18日更新】

 v358.00以下のバージョンのNvidia GPUドライバーは、「May 2020 Update」へのアップグレード中またはアップグレード後にブルースクリーンエラーなどで停止する可能性がある。

 この問題の影響を受けるWindows 10 デバイスには「May 2020 Update」の供給を一時停止する措置が取られている。問題を解決するまでは手動でのアップグレードは推奨されない。

  • 7月31日:8月中旬に修正される見込みとの発表
  • 8月13日:「KB4568831」で解決。セーフガードホールドを解除


一部のプリンターで印刷不能になる(解決済み)

 2020年6月の更新プログラムを適用したWindows 8.1/Server 2012以降に影響。


「Microsoft Office」などが開けない問題(解決済み)

 2020年6月の更新プログラムを適用したWindows 10 バージョン 1903以降で発生。


Always On、Always Connectedを使用している一部のデバイスでエラーまたは予期せぬ再起動が起こる(解決済み)


「DISM」がシステムの破損を検出・修復したあとに誤ったレポートを表示する(解決済み)


「GameInput Redistributable」を利用するアプリ・ゲームでマウスが機能しない問題(解決済み)


IMEを有効化した状態でマウスを使ってドラッグすると一部のアプリに問題が発生(解決済み)【9月10日追記】

 「Microsoft Excel」などの一部のアプリで「Microsoft IME」を利用している場合、マウスでドラッグするとエラーが表示されたり、アプリが応答しなくなったりする。現在のところ、「Microsoft IME」を以前のバージョンに戻す方法が一時的な回避策として案内されている。


「Outlook」が予期せず終了したり、開く際に“Outlook は前回起動に失敗しました”というエラーメッセージが表示される(解決済み)【7月17日追加】


ネットワーク接続状態インジケーター(NCSI)の問題(調査中)【7月22日追加】

 “NCSI”は、タスクトレイに表示されるLANやWi-Fiの状態を示すアイコンのこと。同社によると、インターネットリソースへ「ping」コマンドを送ったり、WebブラウザーでWebサイトを閲覧できるデバイスで“インターネットにアクセスできない”と表示される事象が顧客から報告されており、現在調査中。


「Windows Defender Application Guard」または「Windows サンドボックス」がエラーで開けなくなる(調査中)【7月29日追加】

 「Windows Defender Application Guard(WDAG)」や「Windows サンドボックス」などの仮想化機能を実行しようとすると、“ERROR_VSMB_SAVED_STATE_FILE_NOT_FOUND(0xC0370400)”や“E_PATHNOTFOUND (0x80070003)”といったエラーメッセージが表示され、起動できないことがある。

 影響範囲は「Windows 10 バージョン 1903」以降。同社は現在、解決に取り組んでおり、近日中にアップデートを提供するとしている。


モリサワ製品のインストール中にブルースクリーン(BSoD)エラー【8月4日追加】

 モリサワ製品「MC-Smart」「MVP」を「Windows10 May 2020 Update(バージョン 2004)」にインストールすると、セットアップの途中でブルースクリーンエラー(BSoD)が発生しする。

 この問題は、同社がソフトウェア認証に利用している「Sentinel HASP」ドライバーが「May 2020 Update」に対応していないことが原因。同社は「May 2020 Update」へのアップデートを控えるよう呼び掛けている。

 すでに「May 2020 Update」へアップデートしてしまった場合はOSを以前のバージョンに戻すことが望ましいが、もし不可能であれば、影響を受けるモリサワ製品をインストールする前に「Sentinel HASP」ドライバーv8.11を導入するとよい。


一部WWAN LTEモデムで、スリープから復帰後に接続不能となる【9月2日追加】

 特定のLTEモデムドライバーがインストールされたデバイスは「May 2020 Update」と互換性がなく、スリープまたは休止状態から復帰しても、タスクトレイにあるネットワーク接続の接続状態を表示するインジケーターアイコン(NCSI)が“インターネット アクセス”にならず、インターネットへの接続が行えないことがある。

 デバイスをいったん機内モードにし、再び機内モードを解除することで問題を解決できる場合がある。

 同社は問題のあるLTEモデムドライバーがインストールされているデバイスへのアップグレード提供を一時停止するセーフガードを実施するとともに、セーフガードが解除されるまでは[今すぐアップデート]ボタンやメディア作成ツールを利用した手動アップグレードを避けるよう呼び掛けている。


日本語・中国語の「Microsoft IME」でさまざまな問題【9月2日追加】

 「May 2020 Update」で日本語・中国語の「Microsoft IME」を利用する際、入力に問題が発生したり、予期しない結果が表示されたり、テキストを入力できない場合があるという。影響を受けるのはクライアントOS「Windows 10 バージョン 2004」とサーバーOS「Windows Server バージョン2004」のみ。他のバージョンには影響しない。

 同社は回避策として、一時的に「Microsoft IME」を以前のバージョンに戻す方法を案内している。


Lenovo ThinkPadでブルースクリーンエラー【9月25日追加】

 7月31日(米国時間)にリリースされた「Windows 10 バージョン 2004」向けのプレビュー更新プログラム「KB4568831」以降を適用した“Lenovo ThinkPad”シリーズで、ブルースクリーン(BSoD)エラーが発生する。対象となるのは、2019年から2020年にかけて製造された“Lenovo ThinkPad”で、UEFIの「Enhanced Windows Biometric Security」を有効にした状態で「Lenovo Vantage」ソフトウェアが実行されている環境。

 回避策として、デバイスのUEFI構成([セキュリティ]-[仮想化セクション])を編集し、「Enhanced Windows Biometric Security」を無効にする方法が案内されている。ただし、“Secure Devices(SDEV)ACPI table”と“仮想化ベースのセキュリティ(VBS)”によるセキュリティ保護は受けられなくなるので注意。MicrosoftとLenovoは現在、問題の修正に取り組んでいるという。