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Google、教育市場向け「Workspace for Education」を発表 ~「G Suite」からプランを拡充

Chromebookには録画機能を導入へ。「Google Classroom」や「Google Meet」も強化

Google、「Google Workspace for Education」を発表

 米Googleは2月18日(日本時間)、「Google Workspace for Education」を発表した。「Google Workspace for Education」は「Google Classroom」、「Google Meet」、「Gmail」、「Google カレンダー」、「Google ドキュメント」といった教育現場で役立つコミュニケーション・コラボレーションツールを統合したソリューションだ。利用可能なエディションも2つから4つへと拡充され、幼稚園から大学院まで、世界中の教育機関の多様なニーズに応える。

 新しい「Google Workspace for Education」の4プランは以下の通り。「Fundamentals」と「Plus」は既存プランの改名で、すでに提供中。新たに設定された「Teaching and Learning Upgrade」と「Standard」は4月中旬より提供が開始される。

  • Education Fundamentals:現在の無料版「G Suite for Education」に相当。機能に変更はない
  • Education Standard:「Education Fundamentals」にセキュリティセンターを追加。監査ログなどのツールで可視性を高めるとともに、高度な遠隔管理ツールでオンライン学習をより安全に行えるようにする
  • Teaching and Learning Upgrade:教員アカウント向けで「Education Fundamentals」または「Education Standard」に追加可能。「Google Meet」のビデオコミュニケーション機能の強化、「Google Classroom」での授業体験を充実させる機能が含まれる
  • Education Plus:現在の「G Suite Enterprise for Education」。高度なセキュリティと分析、教育と学習の機能などを備えた包括的なソリューションの最上位のエディション

 加えて、教育機関を継続的に支援し、ストレージリソースを公平に活用できるよう、新しいポリシーが導入される。新しいストレージポリシーでは、各ドメインに100TBのクラウドストレージが割り当てられる。これは1億以上のドキュメントを保存してもなお十分な容量だ。また、管理者と教育機関の代表者が必要に応じてドメイン内のストレージを分配できるようになる。

 この新ポリシーは2022年から新規ユーザーに適用され、同年7月には既存ユーザーへの展開が行われる予定。これに先立ち、新しいストレージの使用方法と割り当て方法を特定し管理できるツールが管理者に提供されるほか、影響の大きな教育機関に対しては無料の追加ストレージ提供を含む対応策の提案が行われるとのこと。

 そのほかにも、「Google Workspace for Education」ではさまざまな機能強化が行われる予定。

Google Classroom

  • Student Engagement Tracking:生徒がクラスとどのようにやり取りしているかを把握し、誰が遅れているかを確認。児童・生徒の使用状況をよりよく理解するのに役立つ高度な分析や名簿の同期といった機能が提供され、授業の準備にかかる時間が短縮される
  • Androidスマートフォンの画像編集機能:紙の課題の写真をスキャン、編集、アップロードする処理が従来より簡単に
  • Androidスマートフォン向け「Google Classroom」アプリのオフライン動作:課題をダウンロードしておけば、インターネット接続のないところでも課題に取り組める

Google Meet

  • 教員(モデレーター)が全員の会議を終了したり、全員を一度にミュートできるように。バーチャルクラスルームをよりこまなく制御

Chromebook

  • 製品の拡充:6社のパートナーから日本の教育機関向けChromebookの新モデルを発売
  • Chrome OSのアップデート:今後のアップデートで画面記録ツールを追加
「Chrome OS 89」で画面記録ツールを追加
録画画面