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「Microsoft Edge」の起動時間が“スタートアップ ブースト”で大幅に短縮

ウィンドウを閉じたあとも最小限のプロセスを残して次回の起動を待機

設定画面の[システム]セクション(edge://settings/system)

 最近の「Microsoft Edge」には“スタートアップ ブースト”と呼ばれる機能が追加されており、「Edge 88」から安定版でも順次有効化されている(編集部にて「Edge 89」で確認)。ドキュメントのリンクをクリックした場合や、「Windows 10」の検索機能からWebコンテンツへアクセスする場合などで、「Edge」の応答性向上を体感できるかもしれない。

 “スタートアップ ブースト”は、「Edge」が閉じられたあとも最小限のプロセスをバックグラウンドで保持しておき、ユーザーのアクションに反応して「Edge」をすばやく起動できるようにする仕組みだ。デバイスを起動してシステムにログオンした後にも有効で、同社の実験によると、「Edge」の起動時間が29%から41%ほど向するという。

 コアプロセスをあらかじめ読み込んでおく仕組みということで気になるのがリソース消費だが、同社によると最小限に抑えられており基本的に問題はないとのことだ。「Edge」のウィンドウが開いている場合に、“スタートアップ ブースト”により追加でリソースが消費されることもない。

「Edge」にはすでにバックグラウンドで実行するオプションがあるが、これはWebサイトから通知を受け取ったりするためのもので、“スタートアップ ブースト”とはまた別の機能だ

 ただし、非力なマシンには多少の影響があるようで、“Canary”や“Dev”チャネルで実験データを収集した結果、以下の環境であれば経験的に問題ないとして有効化されているとのこと。

  • 4GB以上のメインメモリを搭載したデバイス
  • TrimとSeekPenaltyのあるモダンなHDDまたはSSDを備える場合、1GB以上のメインメモリを搭載したデバイス

 これ以外の環境であえて“スタートアップ ブースト”を有効化したい場合や、有効化されている“スタートアップ ブースト”を手動でOFFにしたい場合は、設定画面の[システム]セクション(edge://settings/system)にあるオプションを変更すればよい。

 なお、“スタートアップ ブースト”がサポートされているのは現在のところWindows環境のみだ。Mac版やLinux版では利用できない。