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AMD、Windows 11でRyzen CPUの「UEFI CPPC2」問題を解決するチップセットドライバーをリリース

OSのプレビューパッチ「KB5006746」とあわせて非互換性問題を「完全に」解決

AMDのサポートページ

 米AMDは、「AMD Chipset Driver」パッケージv3.10.08.506を公開した。Windows 11環境で電源制御機能「UEFI CPPC2」のスケジューリング機能に問題があり、プロセッサーの最速コアにスレッドを優先的に割り当てない問題が解決されるという。

 この問題はWindows 11のリリース直後に発表され、シングルスレッドもしくは少数のCPUスレッドのパフォーマンスに依存するアプリケーションに影響がでていた。とくにTDP65W以上で8コア以上のプロセッサーでパフォーマンスが顕著に低下する可能性がある。

 同社によると、この問題は最新のチップセットドライバーで完全に解決されたとのこと。パッケージをダウンロード・インストールし、Windows 11の「設定」画面の[アプリ]-[アプリと機能]セクションに「AMD Chipset Software 3.10.08.506」(またはそれ以降)が現れていれば対策は完了だ。「Zen+」または「Zen 2」アーキテクチャーのAMDプロセッサーであれば、OSの電源プランが「AMD Ryzen Balanced」になっていることを確認しよう。「Zen 3」アーキテクチャーの場合は、「Windows 11 Provisioning Packages」インターフェイスの「AMD.Power.Processor.Settings」エントリのバージョンが「7.0.3.5」(またはそれ以降)になっていればよいようだ。

Windows 11の「設定」画面の[アプリ]-[アプリと機能]セクション
OSの電源プランが「AMD Ryzen Balanced」になっていることを確認

 なお、同社製CPUとWindows 11の間にはL3キャッシュが遅延する問題が報告されていたが、これは「Windows 11 Insider Preview」Build 22000.282(Beta/Release Previewチャネル)で解決されている。一般環境にもWindows 11向けの2021年10月プレビュー更新プログラム「KB5006746」として提供中で、大きな問題がなければ来月の月例セキュリティアップデート(パッチチューズデー)で自動配信される。