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AIベースの自然な読み上げ音声がWindows 11の「ナレーター」にテスト導入、UIにも多くの改善

Windows 11 Build 22543がDevチャネルで提供開始

「Windows 11 Insider Preview」Build 22543がDevチャネルで提供開始

 米Microsoftは1月27日(現地時間)、「Windows 11 Insider Preview」Build 22543を「Windows Insider Program」のDevチャネルに参加しているテスターに対して公開した。すでに導入済みの場合は「設定」アプリの[Windows Update]セクションからアップグレードできる。

 Build 22543の目玉は、「ナレーター」に導入されたナチュラルボイスだ。機械学習技術を応用して従来よりも自然な読み上げを実現したとのことで、ユーザーインターフェイスの案内以外にも、Webコンテンツの閲覧、読書、メールの作成といったシナリオを楽しむことができる。

 ナチュラルボイスは現在、「Jenny」と「Aria」の2種が利用可能。まずは英語(米国)でテストされる。

ナチュラルボイスは現在、「Jenny」と「Aria」の2種が利用可能

 そのほかの改善は、ユーザーインターフェイスに関わるものが多い。

 まず、Build 22533でデザインがアップデートされたハードウェアインジケーターのフライアウト(音量や輝度ボタンを操作したときに現れるパネル)に続き、メディアコントロールが改善された。これまでロック画面に表示されるメディアコントロールはWindows 8スタイルのままだったが、これがクイック設定に表示されるものと共通化される。ただし、ロック画面では他のUIと区別するため常にダークモードとなるようだ。

ロック画面に表示されるメディアコントロールが新しく
現行のデザイン

 この変更は一部のInsidersから順次展開される。

 次に、スナップレイアウトでアプリのウィンドウのサイズを変更する際のデザインがアップデートされた。これまではリサイズされるアプリ以外はアクリル表示になるだけだったが、新しいデザインではその上にアプリアイコンが常時される。

スナップレイアウトでアプリのウィンドウのサイズを変更する際のデザインがアップデート

 「Teams」会話のマイクをタスクバーから直接ミュートする機能(Build 22494から順次展開)では、[Windows]+[Alt]+[K]キーで通話をミュートしたときに、確認のフライアウトが表示されるようになった(キーボードショートカットはBuild 22504から利用可能)。Build 22518から順次展開中の入力言語の切り替えパネルの新しいデザインもすべてのDevチャネルテスターに展開されている。フルビルドアップグレードの際のプログレスリングのアニメーションや、「設定」アプリの[システム]-[ストレージ]セクションのデザインもアップデートされたようだ。

[Windows]+[Alt]+[K]キーで通話をミュートしたときに、確認のフライアウトが表示されるように
入力言語の切り替えパネルの新しいデザイン

 Devチャネルは、アクティブな開発ブランチ(RS_PRERELEASE)から最新のビルドを受け取ることのできるチャネル。新しい機能をいち早く試したい場合には向いているが、十分な安定性が確保されているとは限らず、ときに重要な機能が利用できなくなったり、回避策を必要とする問題が発生する可能性がある。起動できなくなったPCを自力で復旧できないユーザーや、業務やプライベートで日常的に利用しているデバイスにはおすすめできないので注意したい。代わりにBetaチャネルやRelease Previewチャネルの利用をお勧めする。