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新しい音量ミキサー、日本語AI音声などを追加した「Windows 11」Build 23493がDevチャネルに
「設定」アプリにはホーム画面が新設
2023年6月30日 16:46
米Microsoftは6月29日（現地時間）、「Windows 11 Insider Preview」Build 23493をDevチャネルでリリースした。対応する開発キット（SDK）もダウンロード可能。本ビルドでは「Windows Copilot」のプレビューや「エクスプローラー」で扱える書庫形式の拡充のほかにも、さまざまな新機能の追加や既存機能の改善が行われている。
「設定」アプリのホーム画面
まず、「設定」アプリに新しい［ホーム］画面が追加された。単なるランディングページにとどまらず、パーソナライズにより有益な情報を提供するように調整されているのが特徴だという。
初回リリースでは、以下の7つのカードが表示される。
- 推奨設定：ユーザーの利用状況をもとに、適切なオプションをタイムリーに提案。設定管理を効率化し、時間を節約できる
- クラウドストレージ：「OneDrive」クラウドストレージの使用状況の概要を表示し、容量が不足した場合に知らせる
- アカウントの回復：パスワードを忘れてもアカウントからロックアウトされないように、リカバリ情報を追加
- パーソナライゼーション：ワンクリックで背景のテーマを更新したり、カラーモードを変更したりできる
- Microsoft 365：サブスクリプションの状況や特典を簡単に確認できる。Webの管理画面にアクセスしなくても、主要なアクションがここから行える
- Xbox：サブスクリプションのステータスを確認したり、サブスクリプションを管理
- Bluetoothデバイス：BluetoothのON/OFFや接続を管理
なお、このページが表示されるのは「Home」および「Pro」エディションのみだ。組織が管理するデバイスでは利用できない。
アプリの復元
インストール済みのアプリをバックアップし、新規にデバイスをセッティングする際に簡単に再インストールできる機能が拡充され、「Microsoft Store」からインストールされていないデスクトップアプリも対象となった。
デスクトップアプリの復元は自動ではないものの、［スタート］画面やタスクバーのピンをクリックすると、インストーラーをダウンロードするためのリンクが案内され、シームレスにセットアップを開始できる。
この機能を試したい場合は、「Windows バックアップ」アプリで環境をバックアップし、デバイスをリセットして、OOBE（out-of-box-experience：初期セットアッププロセス）へ進めばよい。
新しいボリュームミキサー
タスクバー右端の［クイック設定］パネルには、新しいボリュームミキサーが追加された。アプリごとにオーディオをすばやく調整したり、空間オーディオの設定を変更できる。
キーボードショートカットキーも新たに追加され、［Windows］＋［Ctrl］＋［V］キーで手軽にボリュームミキサーパネルへアクセスできる。
ナチュラルボイスが日本語に対応
最後に、機械学習技術を応用して従来よりも自然な読み上げを実現した「ナチュラルボイス」が日本語と英語（英国）に対応した。「Windows」＋［Ctrl］＋［N］キーで「ナレーター」の設定ページへアクセスすると、日本語のナチュラルボイスがダウンロードできる。日本語のナチュラルボイスは、以下の2種類だ。
- Microsoft Nanami（女性）
- Microsoft Keita（男性）
ナチュラルボイスはローカルで動作するため、一度ダウンロードしてしまえばインターネット接続なしでも利用できる。読み上げる内容が外部へ送出されることもない。
その他の改善
そのほかにも、以下の改善が行われている。
- アプリの「ピン留め」や「既定のアプリ」の設定を改善
- 上記を実現するAPIを実装
- スナップレイアウト（［Windows］＋［Z］キー）でスナップするアプリを提案スナップレイアウトでスナップするアプリを提案
「Windows Insider Preview」は、製品としてリリースされる前のプレビュー版のOSを試すことのできるパイロットプログラム。なかでもDevチャネルは開発チームのアイデアを試す場となっており、さまざまな新機能に触れることができる。
ただし、ここで試される機能はあくまでも実験的なもので、製品版に導入されるとは限らない。また、製品ビルドに比べると不安定なので、利用の際は注意したい。また、機能の一部は段階的に展開されるため、すぐには利用できない可能性がある。