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Microsoftが「ピン留め」や「既定のアプリ」の設定改善を約束
ファースト・サードパーティ共通の新APIを新設、「設定」アプリも改善へ
2023年3月20日 13:32
Windowsには「ピン留め」(pinning)と呼ばれる機能があり、デスクトップやスタートメニュー、タスクバーにアプリなどを固定表示することができる。しかし、この機能には「ファーストパーティ(Microsoft)製のアプリが優遇されている」「勝手にアプリがピン留めされていることがあり、ユーザーがコントロールできない」などの批判が寄せられている。そこで米Microsoftは3月17日(現地時間)、公式ブログ「Windows Experience Blog」でこの「ピン留め」機能を改善する方針を明らかにした。
「ピン留め」や「既定のアプリ」を設定するためのAPIを提供
まず「ファーストパーティアプリが優遇されている」という批判に応えるため、アプリケーション開発者が自分のアプリをOS既定のアプリにしたり、タスクバーへピン留めしたりするためのAPIを提供する。これまでは共通の手段がなく、開発者がそれぞれにピン留めやデフォルトアプリ化の処理を実装していたが、その必要がなくなる。
なお、ファーストパーティアプリアプリもこのAPIを用いて再実装される見込み。ファーストパーティ・サードパーティの両者が共通のAPIを利用することで、不公平感の解消を図る。
ピン留めをユーザーがコントロールできるように
次に、ユーザーがピン留めをする・しないを決定し、それをOSが尊重できるようにする。たとえば、前述のAPIを用いてアプリが自分をピン留めしようとすると、それを許可するかどうかをユーザーに尋ねる通知が表示される。
また、ユーザーがこれらの設定を簡単に管理できるようにするため、「設定」アプリが改修される。既定のアプリを設定するためのページは現在「ms-settings:defaultapps」でアクセス可能だが、そこへ新たにディープリンクを導入し、アプリからこのページへアクセスできるようにする。ユーザーはここで既定のアプリやピン留めの設定をまとめて行えるようになるようだ。
これらの新機能は今後数カ月のうちに「Windows Insider」プログラムのDevチャネルでテストされるとのこと。デフォルトの新しい設定用ディープリンクと公開ピン留めAPIが利用可能になれば、「Microsoft Edge」のアップデートでそれをサポートし、範を示すとしている。
さらにアプリ開発者がこのベストプラクティスを取り入れた後、今年後半にさらに多くの追加措置を講じ、ユーザーと開発者の双方にとってよりよいWindowsエクスペリエンスを実現していくとしている。