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フリーの画像編集ソフト「GIMP 2.10.32」が公開 ~4GBを超えるBigTIFF形式に対応

「GIMP 3.0」搭載予定の改善がいくつかバックポートされる

「GIMP」v2.10.32

 フリーの画像編集ソフト「GIMP」の最新安定版v2.10.32が、6月14日に公開された。半年ぶりのアップデートとなる。

 「GIMP 2.10.32」では、ファイル形式の対応を拡充。8/16bitのCMYK TIFF画像をインポートできるようになったほか、BigTIFF形式がインポート・エクスポートの両方でサポートされた。BigTIFF形式は64bitの内部オフセットを用いて4GiBを超えるファイルを扱えるようにしたTIFF形式の進化版だ。

 そのほかにも、「GIMP 2.99.8」(「GIMP 3.0」に向けた開発版)で対応していたJPEG XL形式対応がバックポートされているとのこと。メタデータが大量に含まれている「Photoshop」ファイル(PSD)の扱いや、透過EPSファイルの読み込み対応なども行われた。

 機能面における主な改善は以下の通り。

  • 言語設定に応じたローカライズグリフを利用するように。たとえば同じキリル文字でもセルビアとウクライナでは微妙に文字が異なるが、適切に選択できる
  • テーマとアイコンの改善
  • Windows環境でもマウスカーソルを含めたスクリーンショットが撮影可能に

 また、「GIMP 2.99.10」でテストされていた「babl 0.1.90」と「GEGL 0.4.36」が、Windows環境で誤動作していたSIMD(CPUの拡張命令)検出が修正され、安定版としてバックポートされた。さらに、ArmのNeon拡張命令がサポートされ、パフォーマンスが大きく向上しているようだ。

 「GIMP」は、オープンソースの画像編集・処理ソフト。Windows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在同プロジェクトの公式サイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 7以降に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。

ソフトウェア情報

「GIMP for Windows」
【著作権者】
Spencer Kimball、Peter Mattis and the GIMP Development Team
【対応OS】
Windows 7以降(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
2.10.32(22/06/14)