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「GIMP」がMicrosoft Storeに登場 ~ストアに蔓延する偽物対策

「Audacity」や「PuTTY」に続く

「GIMP」が「Microsoft Store」に登場

 クロスプラットフォーム対応・オープンソースの画像編集ソフト「GIMP」のWindows版が6月18日、「Microsoft Store」で公開された。これまでは基本的に公式サイトのダウンロードページで配布されるインストーラーだけがオリジナルのものだったが(窓の杜ライブラリは正式な許諾を得て転載している)、「ストア」アプリなどからも簡単に検索・インストールできるようになる。

 「Microsoft Store」では最近、第三者が勝手にオープンソースアプリを登録するケース相次いでいる。アプリがそのままの状態で掲載されているならあまり実害はないが、なかには購入しないと動作しなかったり、機能が限定される悪質な例もある。

「Microsoft Store」を「GIMP」で検索した様子。トップに掲出される正式版の他にも、似たような名前のパッケージがある

 「GIMP」の開発チームによると、こうした「偽物」の配布はかならずしも違法なものではないとのこと。ドキュメントが拡充されていたり、より高機能に・使いやすくカスタマイズされているならばむしろ歓迎すべきことでもある。

 しかし、こうしたパッケージにはどのような細工が施されているかを事前に知る術はないので、Microsoftによる一定の審査こそあるものの安全性は保障できない。「Microsoft Store」から「GIMP」をインストールする場合は、開発元から提供されている公式のパッケージを使用すべきだろう。

「GIMP」プロジェクトからの提供であることを示すメッセージ。ストアパッケージは通常のインストーラーとまったく同じだ

 なお、今回の「Microsoft Store」パッケージの公開にあたっては、Microsoftの協力を得て行われたとのこと。ただし、ストアで配布されているパッケージは公式サイトで提供されているインストーラーとまったく同じだ。サイレントモードで手軽に導入できる上、アップデートの管理の手間を省けるというメリットはあるが、MSIX/UWPパッケージ化はされていないため、サンドボックス化などの恩恵を受けることはできない。開発チームはこの問題に取り組む貢献者がいれば歓迎するとしている。