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「Microsoft Office」が起動していてもアイドル時やロック中にアップデート可能に

「Microsoft 365」と「Office 2016」以降で提供

「Microsoft Tech Community」におけるアナウンス

 米Microsoftは9月12日(現地時間)、「Microsoft 365」アプリのアップデートを改善したと発表した。アプリが起動している状態でも、デバイスのアイドル状態のときやデバイスがロックされている間にアップデートを済ませることができるという。

 この技術は「update under lock」と呼ばれており、安全に行える場合のみアプリをシャットダウンし、保留中のアップデートを適用して、閉じたアプリを元の状態に復元する。この処理は約4秒で完了するという。

 ちなみに安全にシャットダウンできない状態とは、マクロが実行されている場合や、保存されていない変更がある場合などを指すようだ。

 たとえば、社員が「Word」を開きっぱなしにしたままPCをロックして帰宅してしまうと、従来の「Office」では更新が適用されない。しかし、「update under lock」ならば社員の帰宅中や離席中に更新が完了するため、アプリの更新漏れや作業の中断が発生することはない。就業時間を超えて「Office」のアップデートを待つ必要もなくなる。

 ファイルが保存済みであることが条件になるが、最近は「OneDrive」などへ自動保存するのが一般的になりつつあるので、問題になることはあまりなさそうだ。

 「update under lock」は「Click-To-Run」技術を活用しており、以下のユーザーに提供される。

  • 「Microsoft 365」購読ユーザー(「Visio」、「Project」を含むが、「Teams」は独自の更新機能を持つため除外)
  • 永続ライセンス(買い切り)版「Office 2016」「Office 2019」「Office 2021」のユーザー

 また、以下のアップデートチャネルを受信している「Microsoft 365」アプリも対象となる。

  • 最新チャネル:バージョン:バージョン 2109以降
  • 月次エンタープライズチャネル:バージョン 2112以降
  • 半期エンタープライズチャネル(プレビュー):バージョン 2202以降
  • 半期エンタープライズチャネル:バージョン 2202以降

 なお、この機能は管理者側で機能をON/OFFすることはできない。