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無料サウンドエディター「Audacity」がVST3プラグインやリアルタイムエフェクトに対応

新しいオーディオ共有サービス「Audio.com」にファイルをアップロードする機能も

「Audacity」v3.2.0

 Audacity Teamは9月26日、クロスプラットフォーム対応の定番サウンドエディター「Audacity」の最新版v3.2を公開した。最新版の主な変更点は、VST3プラグインのエフェクトに対応したこと。

 「Audacity」は、これまでVSTプラグインのエフェクトに対応していたが、最新仕様の「VST3」は未対応だった。最新版で「VST3」がサポートされたことで、有償・無償を問わず数多く公開されているVSTエフェクトをすべて使えるようになったことは、マスタリングや音声編集において大きな進化となる。

「VST3」エフェクトに対応

 さらに、音声の再生中にリアルタイムでエフェクトを掛けることも可能になった。これまではエフェクトを適用する前にプレビューはできたものの、いったん波形にエフェクトを適用してから聞く必要があったが、最新版ではエフェクトの種類、各種パラメーターなどを変更しながら試聴できるようになった。

リアルタイムエフェクトに対応

 リアルタイムエフェクトは複数のエフェクトを同時に掛けることも可能で、複数のエフェクトのかかり具合を調節するといった作業が格段に効率化する。ただし、リアルタイムで使えるのはVST/AU/LV2/LADSPAのプラグインエフェクトのみのようだ。デフォルトで搭載されているエフェクトは選択に表示されなかった。

 そのほか、Audacity Teamがベータ版として新しくローンチしたオーディオ共有サービス「Audio.com」へ、「Audacity」で編集した音声を直接アップロードする機能も追加された。「Audio.com」へアップロードしたオーディオはURLを共有すれば、Webブラウザー上で再生したり、ダウンロードすることが可能だ。

 「Audio.com」へのアップロードにはアカウントの作成(無料)が必要だが、アップロードしたファイルを聞く場合には「Audio.com」のアカウントは不要。「Audacity」でマスタリングした楽曲をすばやく他の人に聞かせたいときなどに重宝しそうだ。

「Audio.com」へ音声を直接アップロードする機能
「Audio.com」へアップロードしたオーディオはURLを共有すれば、Webブラウザー上で再生可能

 「Audacity」は、Windows/Mac/Linuxに対応するフリーソフトで、Windows版の対応OSはWindows 10/11。現在公式サイトからダウンロードできるほか、Windows版を窓の杜ライブラリからダウンロードできる。

Audacity 3.2 - Real-Time Effects and Free Cloud Sharing

ソフトウェア情報

「Audacity」
【著作権者】
Audacity Team
【対応OS】
Windows 10/11
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
3.2.0(22/09/26)