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画像生成AI「DALL-E 3」が「Bing チャット」と「Bing Image Creator」で利用可能に

無償で利用可能

画像生成AI「DALL-E 3」が「Bing チャット」と「Bing Image Creator」で利用可能に

 米Microsoftは10月3日(現地時間)、画像生成AI「DALL-E 3」が「Bing チャット」と「Bing Image Creator」(bing.com/create)で利用可能になったと発表した。OpenAIの最新かつもっとも高性能なテキスト画像変換モデルが、無料で利用できる。

 「DALL-E 3」は、今年9月に発表された最新のAIモデル。ユーザーがテキストで説明・指示(プロンプト)した通りに画像を生成する点は「DALL-E 2」と変わらないが、同社によると以下の3つの点で改善されているという。

  • 忠実:従来のモデルよりも正確かつ確実にプロンプトに従う。より詳細に説明すればするほど、ユーザーの想像に近い画像を出力できる
  • 一貫性:写実性が増し、視覚的に魅力的なだけでなく、プロンプトと論理的に一貫した結果が得られる
  • 美しさ:リアルなだけでなく、クリエイティブでアーティスティックな画像を生成できる
プロンプトの例。葉っぱの山に飛び込むゴールデンドゥードルのイメージ、アクション写真を作成する
存在しない珍しい鳥を発見して不思議がる子供のイメージを生成、肩越しのショット、真昼間、詳細に
広大な砂漠の真ん中で、途方に暮れた表情で頭を掻いているスキューバダイバーを生成
ネオンの糸でできた光る動物で埋め尽くされた、綿菓子でできた広大な風景を生成

 しかし、一方でリアルすぎるAI画像はフェイクに用いられ、デマの温床ともなりかねない。そこで、安全性と倫理性の確保にも注力しているとのこと。

 まず、「Bing Image Creator」で生成された画像にはC2PA仕様に準拠したデジタル透かし(Content Credentials)が付与される。直接目で見ることはできないが、ツールがあればAIによって生成された画像であることを示す情報(生成日時)を確認できる。

AI画像に埋め込まれたデジタル透かし(コンテンツ認証、Content Credentials)

 次に、有害であったり不適切な画像を削除するコンテンツモデレーションシステムが整備された。同社は利用規約とコミュニティガイドラインに従い、ヌードや暴力、ヘイトスピーチ、違法行為を含む画像を避けるようにシステムを訓練しているという。