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Google、「Manifest V2」の非推奨化を再開 ~開発者は2024年6月までの移行を

企業向けにはさらに1年の猶予

公式ブログ「Chrome for Developers」のアナウンス

 米Googleは11月16日(現地時間)、「Manifest V2」の非推奨化を再開すると発表した。同社は当初、2024年1月にも「Google Chrome」で「Manifest V2」を廃止する計画だったが、開発者からいくつか懸念が寄せられたことから、ロードマップを一時凍結していた。

 「Manifest V3」は、拡張機能の裁量が大きすぎた「Manifest V2」よりも安全で、ユーザーによるコントロールが効き、Webブラウザーのパフォーマンスを損なう要素が排除されている。その一方で機能の制限が大きく、一部の拡張機能開発者(とくに広告ブロッカー)から懸念の声が上がっていた。

 同社によると、開発者からの意見を取り入れて「Manifest V3」に以下の改善を加えたとのこと。

  • 「Offscreen Documents」を導入。オーディオ再生のようなさまざまなシナリオで、拡張機能にDOMアクセスを提供
  • サービスワーカーのライフタイムをより適切に制御できるように
  • 新しいユーザースクリプトAPIを追加
  • 「declarativeNetRequest API」で静的ルールセットと動的ルールの制限を緩和。コンテンツフィルタリングへの対応を改善

 加えて、「Side Panel API」(今年初めに出荷)や「Reading List API」(現在ベータテスト中)といった新機能をプラットフォームで提供しており、「Manifest V3」への対応が大きく進みつつあるという。

 「Manifest V2」の無効化は、早ければ2024年6月、「Chrome 127」以降のプレビュー版(Dev、Canary、Beta)で開始され、同時に「Chrome ウェブストア」から「Manifest V2」拡張機能をインストールできなくなる。「Featured」バッジも付かなくなる。

 安定版への展開は、プレビュー版における「Manifest V2」無効化の影響を確認しながら、徐々に行われる。移行に時間がかかる法人向けには、「Manifest V2」を有効化するポリシーが2025年6月まで提供される。つまり、1年間の追加猶予が設けられる。

 同社は拡張機能の開発者に対し、2024年6月までに「Manifest V3」への移行を完了するよう呼び掛けている。